片山研究室(生物教育・植物生理生態学)

E-mail: katayama@u-gakugei.ac.jp



現在、私は、藻類の生理生態という基礎科学的な研究と生物教育的な研究をしています。

前者については、主に海藻などの光合成及び呼吸特性(耐熱性・耐塩性・耐乾性)が、それらの藻類の分布(生育環境)あるいは成長段階とどのように関係しているかを調べています。この研究材料として、潮の干満の影響を強く受ける潮間帯に生育していたり、近縁種が淡水と海水から報告されているようなものを用いています(たとえば、緑藻ではアナアオサやネダシグサやシオグサの仲間、紅藻のアヤギヌの仲間など)。また、共同研究として、生育地(伊豆半島と三陸)の異なる褐藻ワカメの生理的特性の比較や広い分布域を持つネジモク類の生理的特性の比較を行っています。

生物教育的な研究では、初等中等教育レベルの生物教材や生物実験(主に生理生化学的分野や生態学的分野)を開発するとともに、それらを導入した生物教授法を検討しています。最近は、現職教員と共同して、藻類の教材化と藻類を用いる実験の開発を行っています。これは、わが国でも海外でもほとんど行われていない独創的な内容です。

また、わが国と諸外国の生物教育カリキュラムや環境教育カリキュラムを比較・分析し、その結果に基づいて今後の望ましい生物教育カリキュラムを作ろうとしています。

自分で基礎的な研究もしながら、そうした基礎的な研究成果を踏まえて教材開発や実験開発を行いたいと考えている、教員志望の方や現職教員の方が、私どもの大学院に応募してくださることを期待しています。