角田 慰子
講師|ソーシャルワーク
専門分野:障害者福祉, 社会福祉発達史
知的障害がある人たちの地域生活支援、とりわけグループホーム構想の成立史およびその担い手に関する研究に取り組んでいます。グループホームをはじめ、日本における知的障害者の地域生活支援施策は、脱施設化政策を推進してきた欧米の福祉先進諸国とは異なり、入所施設拡充路線が堅持される状況下にあって、きわめて脆弱な財政基盤のもとに成立し、展開されてきました。地域生活支援を志向する政策理念が標榜される一方で、その進展は長らく遅々たるものでした。こうした政策理念と実態のはなはだしい齟齬は、どのように生じたのでしょうか。その起源に立ち返り、検証することで、今日的課題の構造と今後の展望が見えてくることがあります。