液晶画面と目の疲れ
最近は多くの人が家庭や学校、職場でパソコンを使うようになりました。また、移動中のスマートフォンや自宅でのテレビ観賞など、液晶画面を眺める時間が増えているのではないかと思います。
そのような日常の中で、目が疲れたと感じることはありませんか?
今回は目の疲れについてお話したいと思います。
目が疲れる原因
眼球は目の周りにある目を動かす筋肉によって支えられています。パソコンなどの画面を長時間見ることは、長時間同じ距離でピントを合わせた状態となり目の周りの筋肉が緊張したまま凝り固まってしまうため疲労を感じてしまいます。
最近は画面も明るくきれいになっていますが、その明るさが実感はなくても目にとっては眩しいこと、そして画面を凝視するためまばたきの回数が減り、目が乾燥してしまうことも疲労に繋がります。
最近よく聞くブルーライトとは?
波長が380nmから495nmの青色光のこと。目に見える光の中で最もエネルギーが強く、パソコンやスマートフォン、液晶テレビなどのデジタルディスプレイから多く発せられると言われている。
ブルーライトは波長が短いため散乱しやすく、これが眩しさやチラつきなどの原因になり、その分、脳はピント合わせに苦労する。また、ブルーライトは他の光よりもエネルギーが強いため、瞳孔を縮めようとして目の筋肉も酷使され、眼の疲れや肩・首の凝りなどに影響すると考えられている。
疲れ目対策
画面の明るさ
文字や図記号、写真や動画など画面に表示する情報によって要求される明るさは違います。画面の明るさは機種によってそれぞれですが、買ったまま設定していない状態だと明るさ(輝度/Brightness)が最大になっていることが多いようです。
一般的な文字入力・図記号の作業では、画面の明るさを紙の明るさに合わせるのがおすすめです。また、画面に外光や照明の光が映りこまないようにモニターの角度を調整しましょう。
パソコン作業時の姿勢
・イスに深く腰かけ、背もたれを十分あてる。
・足元のスペースを確保する。
・足の裏全体が床に接するようにする。
・画面の上端が、眼よりやや下(10℃程度の角度で見下ろす感じ)にする。
(見上げるようにすると、ドライアイになりやすくなる。)
・肘の角度は、90°もしくはそれ以上にする。
・画面と眼の距離は40cm以上離す。
◎こちらも参考にしてみてください。
http://jp.fujitsu.com/about/design/ud/vdt/index_page3.html
スマートフォンを使う場合はパソコンを使用するときよりも姿勢が悪くなり、画面と眼の距離も近付きやすい傾向にあるので気を付けましょう。
適度な休憩
60分の連続作業をしたら次の作業までの間に、10〜15分の休止を入れて、パソコン以外の作業をする、遠くを見る、ゆっくりまばたきをするなどしましょう。
また、席を立って歩く、ストレッチをする、水分補給をするなど心身のリセットをしたほうが作業効率を高めることができます。
【休憩中にできる目の体操】
@一度目をギュッと閉じて、ぱっと開ける。
A頭を動かさないように目を左右に動かす。
B次に上下に動かす。
これを2〜3回繰り返す。
パソコンやテレビ、スマートフォンなどは、現代の生活において切っても切れない存在となってきています。ぜひ目の健康のためにも、普段の生活から目を疲れさせない付き合い方を心がけてみてください。
東京学芸大学保健管理センター
丸山 志保