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「劇場づくり」で育む地域のきずなと文化
〜NPO現代座によるうたと朗読
遠い空の下の故郷〜ハンセン病療養所に生きて〜 |
NPO現代座の方々により、ハンセン病を主題にしたうたと朗読を上演していただきました。NPO現代座は、劇場づくりと演劇を通じ地域のきずなと文化を育む市民団体として、小金井市を拠点に活動する団体です。公演には学生や一般市民の方々にご参加いただき、ハンセン病や、社会的差別に関する理解を深めました。
ハンセン病は、「らい菌」よって引き起こされる感染症です。
1931年に制定された「癩予防法」により、全患者が隔離の対象とされ、多くの患者が療養所へ強制隔離されました。「らい菌」は感染力が極めて低く現在では薬により完治される病気ですが、特にその外見から、患者やその家族は差別の対象となり続けたそうです。
「癩予防法」のもとでは、一度療養所へ入ってしまうと故郷へは戻れません。公演では、2人の女性患者が歩いてきた過酷な人生や、故郷・家族への想いが歌を交えて朗読されました。最後には参加者全員で「ふるさと」を歌い、ハンセン病患者の方々の想いを共有しました。
公演の間には、NPO現代座の方々が実際に交流された療養所に暮らす方々とのエピソードなどが語られました。過酷な道のりを歩んできたにも関わらず、あたたかい愛情を持つ方々のお話に胸が打たれた参加者も多いようでした。
公演終了後の懇親会では、ハンセン病を取り巻く社会的差別・偏見の問題、障害者や社会的弱者をとりまく社会事情に対する思いや、それぞれの参加者が関わることのできる活動などについてNPO現代座の方々を交え語り合いました。普段は意識しづらい人権に関する問題や社会的な環境について理解を深め、参加同士がつながる場となりました。(報告:東京学芸大学 院1年 増沢有葉)
【予告ページ】
講演記録
講演「遠い空の下の故郷〜ハンセン病療養所に生きて〜」(207KB)
朗読その1:安部智子さんのお話(178KB)
朗読その2:山口トキさんのお話(188KB)
日時 |
2008年 7月23日(水) 開場14:00
開演14:30 〜 17:30 終了 |
会場 |
東京学芸大学 小金井キャンパス
小金井クラブ1階ホール |
参加者 |
18名 (一般 7名、学生 7名、大学職員 4名) |
プログラム |
■14:00〜
開場
■14:30〜
挨拶/多摩川エコモーションの紹介
■14:35〜
NPO現代座/役者のご紹介
■14:45〜
「遠い空の下の故郷」公演
■16:15〜
懇談会
■17:30 終了
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参加者の感想 |
・ 演劇をされる方の語りの強さを感じました。こういう催しに参加すると自分の中に差別というものが巣食っているのではないかと自分を検証する機会となります。現代に潜在する問題に光をあて、常に舞台の上にあげて下さる現代座、これからの公演も楽しみにしています。
・ 朗読による想像力の喚起が面白く思われました。差別される側が実は差別する側の論理に乗らなければ生きていけないという構造は今も数多くあります。さて、どうしようかというのが感想です。
・ 語り、歌、とても感動しました。心に響きました。ハンセン病のことほとんど知らなかったことをあらためて知らされました。
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