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学校園の活用と計画(2006年度前期)
○担当教員: 木俣 美樹男 (総合教育科学系 環境教育実践施設 教授) 研究室HP
○曜日時限: 木曜 2限 / ○教室: C棟 201教室 / ○学年: 2年生
 ねらいと目標

 生物文化多様性を保全することを配慮した学校園造りとビオトープ化について学ぶ。このための基礎技術として植物栽培と造園の基本を習得する。小学校および大学キャンパスを観察し、広義の学校園が学びの場の環境要素としていかに必要かを考える。この成果を踏まえ、ワークショップの手法でグループごとに議論を深めながら、望ましい学校園をデザインし、全体に発表することによって、個人とグループの考えをまとめて表現し、伝えるトレーニングをする。


 内容

 植物の栽培法から、学校園、花壇、学校ビオトープなどの計画までを彩色園において実技実習する。教科、総合学習および学校のビオトープ化について学校園設計ワークショップを行う。


 参考文献

 必要に応じて紹介する。今年は、特にイギリスの事例を紹介する。


 授業スケジュール
1. 学校園の概説と内容のガイダンス、彩色園の観察

2. 【1】種まきの概説。 【2】種まき草花、夏野菜の種まき

3. 【1】ホームガーデンの概説。 【2】生物文化多様性(伝統的知識体系)保全の概説

4. 【1】園芸用具と資材の概説。 【2】江戸野菜NPOについて聞く

5. 草花の鉢上げ。

6. 園芸用草花と野菜の概説

7. 畑と花壇の設計

8. 花壇、畑への定植

9. 学校園の設計概説

10. 附属小金井小学校の学校園の見学

11. 学校園の計画、何を基本概念、目的とするか。班ごとに議論

12. 学校園の設計と利用計画の議論

13. 学校園の設計と発表の準備。

14. 学校園作りの発表会: 班ごとに。 個別にノート提出。

15. 野外料理会の運営実技

16. まとめ

 天候の良い日は、環境教育実践施設の彩色園において、講義の後半は実技実習を行う。希望には、オプションで5月31日に神代植物園、野川公園などの巡検を行う。


 授業報告

○ 内容
1)良好な教育環境を与える学校園と通学圏エコミュージアムについて概説。
2)環境教育実践施設の教材植物園(彩色園)を生物文化多様性保全のための実習地として長期的に維持管理、ビオトープ化する実習として、農林業用具の使用法を学び、育苗から菜園と花壇づくりまでを行った。
3)大学キャンパスおよび附属小金井小学校を観察巡検した。
4)6グループ(各20~30名)に分かれて、望ましい学校園のデザインを議論し、そのつど全体に発表し、最終的にパワーポイントにまとめて報告しあった。

○ 効果
 小中学校の教員を目指す学生たちにとって、広義の学校園が良好な教育環境をつくるという視点ができた。野外実習によって園芸実技の基礎を学び、小学校にある実際の学校園を観察し、グループごとに望ましい学校園をデザインする議論をし、繰り返して全体に発表した。この成果は、学校現場の学校園の意義を理解し、個人のアイディアを生かしながらグループの企画にまとめるトレーニングになり、通学圏エコミュージアムのコアミュージアムとして学校・学校園が地域の環境保全・創造のためにも重要な位置にあることが理解できたと思われる。

写真
植物と人々の博物館のエントランス・ホールの展示

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