ホーム > 関連授業 > 2006年度 関連専攻科目 一覧 > 環境学特論
環境学特論(2006年度前期)
○担当教員: 木俣 美樹男 (総合教育科学系 環境教育実践施設 教授) 研究室HP
○曜日時限: 水曜 6限 / ○教室: 環境教育実践施設 木俣研究室 / ○対象: 大学院教育学研究科 修士課程
 ねらいと目標

 環境に対する意識調査の手法として、アンソロパックを検討し、調査法のいくつかを習得する。小金井市第四小学校校区を調査し、通学圏エコミュージアムを検討、構想する。この事例に基づいて、環境を学ぶとは何かを議論する。総合学習の時間の環境教材に使用してもらえるように提案する。


 授業内容

 環境とは何か、環境を学ぶとは何かをともに議論して、環境教育学の内容と位置づけなどを考察し、理論を深めたい。基本的な概念を提案した後に、講義の方法は初日に受講者と相談のうえ決める。これまでは課題にそった講座図書から各自1冊を選択して、要約するとともに2、3 の課題を提起して議論を行ってきた。たとえば、講座環境学入門(岩波書店)等を使用した。

 参考文献として担当者が書いてきた環境教育学、環境学習関連の文章の別刷等を適宜配布する。任意参加の補講は東京近隣農山村の環境学習センターなどで野外実習を行う予定。


 参考文献

● 木俣・藤村編 2005 『持続可能な社会のための環境学習 ― 知恵の輪を探して』 培風館


 授業報告

○ 内容
1)アンソロパックほかで提案されている、フリーリスティング、パイルソーティング、マッピングの意識調査手法を検討して、習得する。
2)良好な教育環境を与える学校園と通学圏エコミュージアムについて概説。
3)小金井第四小学校校区を実地調査、観察して、通学圏エコミュージアムを作図する。
4)小金井第四小学校教員、小金井神社宮司と氏子総代にインタビューを行う。5)郷土史資料から見所の歴史資料を補足し、教材として提供する。

○ 効果
 アンソロパックの意識調査手法を活かしながら構想をまとめるトレーニングになり、通学圏エコミュージアムのコアミュージアムとして学校・学校園が地域の環境保全・創造のためにも重要な位置にあることが理解できたと思われる。教材の利用者である学校教員と重要な環境学習場所である小金井神社関係者からの聞き取り調査は有用な教材を開発するために有効であった。小金井第四小学校4年生は総合的学習の時間で「野川研究所」プロジェクトを行っており、彼らを対象に野川で実習を担当するように校長より依頼を受けた。この教育実践も実用的な教材開発のために補足資料となり、また、講義の中で開発した教材が受け入れられる契機ともなった。

図 : 小金井市立第四小学校通学圏エコミュージアムの提案

ページトップへ戻る