1999−2001年度 研究開発学校(総合的学習)              
.学校名 岩手県立葛巻町立葛巻中学校
.住所・電話・ファックス 〒028-5402 葛巻町葛巻20-91 TEL:0195-66-2614                                                    FAX:0195-66-2626
.HPアドレス  
.研究公開予定  
.研究開発課題 五 小学校及び中学校における教育の連携を深める教育課程の研究開発
.研究委嘱事項 2. 中学校において、生徒の学習実態に対応して、基礎的な学力の一層の定着を図る教育課程の研究開発を行う。
.研究テーマ・サブタイトル <全校研究主題>                                                                                            新しい学びを拓く教育課程の創造 〜総合的な学習の時間における教師の関わり方を通して〜
.カリキュラム構成の特徴 (1)総合的な学習の時間を「ZEST」と「ACT」に分ける。1年生:ZEST40時間、ACT60時間、2年生:ZEST70時間、ACT31時間、3年生:ZEST89時間、ACT41時間である。                                                                 ○「ZEST」(ゼスト)とは、教科の枠を越えて、身近な課題や現代的な課題について、体験的・問題解決的な学習を行う時間である。                                                                                             ○「ACT」(アクト)とは、年間指導計画の下に、「調査の仕方」「討論の仕方」「情報加工の仕方」「発表の仕方」などを学ぶ、「学び方の学び」の時間である。                                                                                                                                                            (2)「UNIT構想」 ACTでは、ZESTの前提学習となるスキルを学ぶ。ZESTでは、身近な課題・現代的な課題について、問題解決的な学習を行うが、「旅行的な行事」を組み合わせて体験や調査の場を広げる。また、年間3回の発表の場として、「体育祭」「文化祭」「卒業式」を位置付ける。そして、道徳では、学んできたことを直接価値付ける授業を行う。 したがって、「総合的な学習の時間」「特別活動」「道徳」の年間指導計画と年間行事配列は、「ユニット構想」に対応するよう計画されている。                                                                                                                     (3)時間割の弾力的運用 本校では、学校行事が体験・調査・発表の場となるために、「総合的な学習の時間」は、学校行事の前後にまとめ取りで行う。前期と後期に分けて、その中に原則として週3時間の「総合的な学習の時間」を当てているが、「総合的な学習の時間」を実施しない場合は、その「総合的な学習の時間」のところに計画的に教科をいれて、アンバランスにならないように配慮している。
.研究概要 「総合的な学習の時間」と特別活動(学校行事)・道徳・教科を関連させた学習の場「UNIT」を構想し、体験を価値付けていく「新しい学び」を拓くための教育課程を研究する。「UNIT」は、郷土の文化や人とのふれあいを図る郷土学習、学年の発達段階に応じた環境学習、自分の課題を探す生き方学習の3つの「UNIT」で構成し、「生きる力」の育成を目指す。
10.開発単元名 UNIT:「人間」                                                                                       ねらい:自分と他者、自分と社会の関わりの中で、自分を深く考える学習を通して、「自分探し」「自分づくり」をするための課題を見つける。問題解決能力の向上を図り、「生きる力」を育む。                                                                 UNIT1:「郷土に新たな伝統を」(1)3年生によるガイダンスの準備、(2)3年生によるガイダンス、ACT(会議の仕方・グループ作り・活動計画の作り方・学校図書館の利用・公共機関の利用・インタビューの方法・アンケートの作り方)、(3)コースごとの学び(異年齢集団によるグループ)、(4)プレゼンテーション、ACT(意見の述べ方・討論のルールと演習)、(5)意見発表会(学級)、(6)意見交流会(全校)、(7)体育祭、道徳【(1年生:五色桜(郷土愛)、2年生:田植え踊り(日本人としての自覚)、3年生:「やべち」に学ぶ(郷土愛)】、(8)自己評価(個人ごとの学びの振り返り)                                                                                                                                 UNIT2:「ひらく」(1)2・3年生によるガイダンスの準備、(2)教師・2・3年生によるガイダンス、ACT(2・3年生)手紙の書き方・FAXの利用・電話の利用・インターネットの利用・写真、ビデオカメラの利用、ACT(1年)2・3年生のものに加えて、課題のつくり方・フィールドワークでの実践、(3)旅行的な行事の事前学習、(4)旅行的な行事での調査・体験活動、ACT(グラフ、図表の種類と特質、レポートの作成方法、OHPの利用、スライドの利用、ビデオ映像の利用、発表原稿の作り方、効果的な話し方、(5)事後学習、(6)文化祭でのプレゼンテーション、(7)意見発表会(学級)、(8)意見交流会(全校)、道徳「日本人としての自覚」「文化の継承と創造」「国際理解」「人類愛」「自然愛」など、(9)自己評価(個人ごとの学びの振り返り)                                                               
  UNIT3:(1)教師によるガイダンス、(2)総合的な学習の時間の通信簿「とびら」を通しての教師からの評価、(3)生徒個々の学びの振り返り、道徳【1年:あなたにありがとう(友情・信頼)、2年:星置の滝(友情・信頼)、3年:自信を持って自分自身のために(自主・自立)】、(4)卒業レポート、修業レポートの作成、(5)卒業式、終了式での発表                                                                                                                                                                                                    
11.参考文献 『平成11・12・13年度 文部省「研究開発学校」指定研究 平成10・11・12年度 葛巻町教育委員会指定研究 新しい学びを拓く教育課程の創造 〜総合的な学習の時間における教師の関わり方を通して〜 研究紀要 2000』