第6回 外国人児童生徒教育フォーラム

■日時:平成17年8月27日(土) 午前10時~午後5時
■場所: 東京学芸大学 N410教室
■アクセス:
・JR中央線武蔵小金井駅下車  北口バス乗り場より京王バス
「小平団地行」学芸大学正門前下車 徒歩3分
・JR中央線国分寺駅下車 徒歩15分
■参加費:無料

外国人児童生徒の就学前教育を考える

 外国人児童生徒教育は地域や学校における教育課題として社会的に注目されてきました。そして近年は、幼少期より日本に滞在する子どもたちや日本生まれの子どもたちが増加し、その教育の場は、就学前教育の幼稚園・保育園へと拡張しています。
  子どもたちは幼児期の終わりごろまでには、話しことばの基礎を確立し、読み書きの世界へ踏み出し始めます。この時期までに豊かに言語生活を送っているかどうかが就学後の言語発達や学習に影響すると言われています。
 外国人児童生徒の場合、家庭内は言語的にも文化的にも社会とは異なる環境だと考えられますが、そのことが幼児期の言語経験・生活経験にとってどのような意味をもつのでしょうか。
  日本生まれ・幼少期来日の子どもたちが多数在籍する小中学校では、彼ら・彼女らのことば(日本語と母語)の発達と学力の伸長が大きな教育的課題になりつつあります。
  現在、こうした子どもたちへの支援として、地域や学校において、書きことばの世界との出会いとなる「読み聞かせ」活動の展開が見られるようになっています。

 本フォーラムでは、今回、外国人児童生徒の就学前教育をテーマとしました。
  「就学前」の段階で文化的社会的な諸要因によって日本語と母語の両言語において十分なコミュニケーション経験をしていない場合、その後の認知的・言語的な発達にどのような影響があるのでしょうか。 また、その後どのようにリテラシーの力を高めていくことが出来るのでしょうか。この問題について、皆さんと議論したいと思います。
 午前中にはこの問題の理論的側面について講演をいただき、午後、教育現場からの実態や実践の報告を中心にしたパネルディスカッションを行います。
 講演では、発達心理学の専門家より、子ども達がどのように他者との関係を築き、生活世界を広げながらことばを発達させていくのかについてお話いただきます。
 パネルディスカッションでは、パネリストより外国の子どもが多く在籍する保育園の現状と、外国人児童生徒への読み聞かせや読み書きの学習支援活動についてご報告いただきます。
 そして最後に、報告いただいた内容を基に外国人の子どもたちが社会との関わり方やリテラシーを身につけていく上で就学前教育がどのような役割を担っているのかという点について議論します。

プログラム
【1】 10:00~10:30  開会

【2】 10:40~12:00 第一部 講演  塘 利枝子氏(同志社女子大学) 
  講演1時間、質疑応答20分

昼食・休憩(1時間)

【3】
13:30~16:45  第二部 パネルディスカッション 「外国人児童生徒への読み聞かせ活動を巡って」 
  パネリスト 田口 努 氏   (YMCAいずみ保育園) 
  関口 明子 氏  (AJALT国際日本語普及協会)  
  熊田 路代 氏  (横浜市立富士見中学校))     

  話題提供 30分(20分の報告と簡単な質疑応答)×3名   
  パネルディスカッション 1時間  全体討議 45分 

【4】16:30~17:00  閉会