日本語指導担当教員のための外国人児童生徒教育"初任者"研修(1)
文部科学省 平成19年度JSLカリキュラム実践支援事業
「日本語指導担当教員のための外国人児童生徒教育"初任者"研修」
■研修目的:
本研修の目的は、外国人児童生徒の日本語指導を初めて担当する教員が、JSLカリキュラムを指導する上で必要となる基礎的な知識を習得することです。具体的には、外国人児童生徒の指導上の留意点、日本語指導の方法、JSLカリキュラムを実践するための環境作り、日本語指導教室の運営上の工夫点、学校内での他の教員等との連携関係の築き方などについて、知識と理解を深めることを目的とします。
■受講対象:日本語指導教室を初めて担当する教員(原則として担当1年目)
■受講者数:40名
■開催期日:
[1]初任者研修 平成19年5月25日(金)~5月27日(日)(計3日間)
[2]フォローアップ研修A 平成19年8月25日(土)(計1日間)
[3]フォローアップ研修B 平成20年2月 2日(土)(計1日間)
■研修のねらい:
[1]初任者研修(→JSL指導準備段階)
日本語指導教室の運営と日本語指導(初期指導、JSL指導)を行っていく上で、当面、最も必要とされる基礎的な知識や技術の習得を目指します。
[2]フォローアップ研修A(→JSL指導チャレンジ段階)
1学期の指導を終えて、初任者研修受講以降の自らの取り組みを振り返り、指導結果の点検を行うとともに、新たな課題を発見し、さらなる指導力の向上を目指します。
また、JSLカリキュラムとその指導法を学び、効果的な日本語指導に向けた実践力の習得も図ります。
[3]フォローアップ研修B(→JSL指導拡充段階)
約1年の指導を終えて、指導結果の点検を行うとともに、自己の力量形成の過程を記録します。また、次年度、JSLカリキュラムの本格的実施に向けて、さらに伸ばしたい力や習得したい知識や技術の確認、あるいは、後任者に引き継ぐ場合には引き継ぎの体制作り等、今年度の取り組みを次年度につなげるための方法等について考えていきます
■実施場所: 学校見学(5/25:金)を除いて、研修はすべて、東京学芸大学小金井キャンパス内で実施します 。
〒184-8501東京都小金井市貫井北町4-1-1 東京学芸大学 >>アクセス
■指導者:
・当センターの教員が、講義・演習等の講師のほか、研修全般にわたって、助言者、支援者として、受講者のサポートに入ります。 ・各研修プログラムでは、外国人児童生徒の指導や日本語指導において、経験豊富で指導的立場におられる先生方に、講師として参加していただく予定になっています。
■プログラム
[1]初任者研修「日本語指導教室づくり その第一歩 経営案と指導案をつくろう」
【第1日目(5月25日:金)】
テーマ 先輩の日本語指導教室をのぞこう
目 標 日本語指導教室づくりのイメージをつかむ
10:00 新宿区立大久保小学校正門前集合
10:05~(3時限目見学10:30~11:20 ) 学校見学 訪問校 東京都新宿区立大久保小学校(多数在籍校)
一時解散
13:10 北区立第三岩淵小学校正門前集合
13:15(5時限目見学13:40~14:30 ) 学校見学 訪問校 東京都北区立第三岩淵小学校(少数在籍校)
現地解散
【第2日目】(5月26日:土)
テーマ 日本語指導教室、どうやって運営しよう?
目標 日本語指導教室づくりのイメージレポートを作成する
9:45~ 集合・受付 (東京学芸大学 小金井キャンパス S棟4階)
10:00~12:00 講義-日本語指導担当の役割と指導上の留意点
講師 大蔵守久先生(波多野ファミリスクール)
「日本語指導担当の役割~初任者研修の実施経験から」
講師 山中文枝先生(茨城県神栖市立植松小学校)
「日本語指導担当の役割~日本語指導教室の立ち上げ経験から」
講師 近田由紀子先生(浜松市教育委員会)
12:00~13:00 昼食・休憩(各自)
13:00~16:00 演習-日本語指導教室の運営のコツをつかむ~指導個票を手がかりに
助言者 市川昭彦先生 (群馬県大泉町立東小学校)
近田由紀子先生 (浜松市教育委員会)
櫻井敬子先生 (浜松市立遠州浜小学校)
矢部澄子先生 (北区立第三岩淵小学校)
山中文枝先生 (茨城県神栖市立植松小学校)
小田倉直子先生 (前茨城県神栖市立神栖第三中学校)
・前半は、受講者のニーズに応じていくつかのグループに分かれ、グループごとに受講者が現在抱えている日本語指導教室の運営上の課題について討議を行う。グループごとに助言者が1~2名入る。
・後半は、グループ討議の結果を報告しながら全体討議を行う。あわせて、日本語指導教室運営の際の1つの具体的な手がかりとなる、指導個票の作成方法について学ぶ。山中先生から指導個票作成上の留意点について説明を行う。
16:15~17:15 実習-日本語指導教室の経営案を作成する
助言者 市川昭彦先生 (群馬県大泉町立東小学校)
近田由紀子先生 (浜松市教育委員会)
櫻井敬子先生 (浜松市立遠州浜小学校)
矢部澄子先生 (北区立第三岩淵小学校)
山中文枝先生 (茨城県神栖市立植松小学校)
小田倉直子先生 (前茨城県神栖市立神栖第三中学校)
・前の時間に行った演習を受けて、グループ討議や全体討議によって得たヒントをもとに、受講生は各自、自分の日本語指導教室をどのように運営していくかについて、経営略案ないしイメージレポートを作成する。
・受講者は、前の時間に引き続き、グループに分かれて作業を行う。グループごとに助言者が1~2名入る 。
【第3日目】(5月27日:日) (東京学芸大学 小金井キャンパス C棟2階)
テーマ 日本語指導、どうやって教えよう?
目標 日本語指導案と指導個票を作成する
9:45~ 集合・受付
10:00~12:00 参観-模範授業参観
「日本語指導の模範授業~初期の日本語指導と教科指導のさわりの部分
講師 大蔵守久先生(波多野ファミリスクール)
おそらく一まとまりの授業をご覧いただくより、1つでも多くの指導例を見ていただいた方が、授業の「切り札」がたくさん手に入ってよいのではないかと思います。「模擬授業」というより、単語を教え、習得させるにはこんな方法があるという事例をたくさん紹介します。(大蔵先生談)
12:00~13:00 昼食・休憩(各自)
13:00~15:00 実習-日本語指導の指導案を作成する
助言者 大蔵守久先生 (波多野ファミリスクール)
近田由紀子先生(浜松市教育委員会)
櫻井敬子先生 (浜松市立遠州浜小学校)
山中文枝先生 (茨城県神栖市立植松小学校)
菅原雅枝先生(東京学芸大学附属大泉中学校非常勤講師)
・冒頭に大蔵先生から、日本語指導案作成上の留意点について説明を行う。
・受講者のニーズに応じていくつかのグループに分かれ、グループごとに、受講者は自らの指導事例を題材にして、指導案の作成を行う。
・グループごとに助言者が1~2名入り、日本語指導案の作成方法等について指導・助言を行う。
15:15~17:15 実習-日本語指導のカリキュラムと教材を作る
助言者 大蔵守久先生(波多野ファミリスクール)
近田由紀子先生(浜松市教育委員会)
櫻井敬子先生 (浜松市立遠州浜小学校)
山中文枝先生 (茨城県神栖市立植松小学校)
菅原雅枝先生(東京学芸大学附属大泉中学校非常勤講師)
・冒頭に大蔵先生から、日本語指導のカリキュラム作成上の留意点について説明を行う。
・受講者のニーズに応じていくつかのグループに分かれ、グループごとに、受講者は自らの指導事例を題材にして、日本語指導のカリキュラムと教材の作成を行う。
・グループごとに助言者が1~2名入り、日本語指導のカリキュラムと教材の作成方法等について指導・助言を行う。