第6回 国際教育センターフォーラム
平成24年度 国際教育センターフォーラム
外国人住民の子育てを軸にした〈戦略的〉地域参加
―差異のコミュニティから互恵的コミュニティへ―
■日時 :平成25年3月2日(土) 13時~16時30分
■場所 :中野サンプラザ8階研修室2
最寄駅 JR中央線・総武線/東京メトロ東西線「中野」駅 北口より徒歩1分)
■定員 :80名(お申し込み受付順)
■参加費: 無料
■申し込み 2月25日までにお申し込みください
■申込み・お問い合わせ先: 東京学芸大学国際教育センター 事務室
TEL. 042-329-7727 FAX 042-329-7722
メール c-event(@)u-gakugei.ac.jp ※(@)を@に置き換えてください。
【趣旨】
今日、各地に居住する多文化住民は一時的な滞在者としてでは無く、地域社会の一員として、地域社会への参加を模索し、多くの方が地域の一員として地域を支えています。
いくつかの地域では、迎える側の日本人支援者と多文化住民との協力によって様々な課題に当面しつつも、工夫を重ね、元々の地域住民との良好な関係を築きつつあることが知られています。しかしながら、同時に、全国的に見た場合、解決されるべき課題も未だ多くあるのが現状です。
こうした多文化住民の地域社会への参加には、様々なきっかけがありますが、その典型的な事柄として「子育て」の課題があると考えられます。
多文化住民にとっても、日本の住民と同様に、次の世代である子どもたちをいかに育て上げるのか、よりよい社会の一員として将来の地域社会を支えうるような子どもたちをいかに育てうるのかということは、重要な課題です。その際、忘れてはならないのは、多文化住民は単なる「被支援者」ではなく、支援者との連携の元に、自律的に地域社会に貢献しうるような努力をしているということです。
本フォーラムでは、多文化住民が「子育て」という自らにとって重要であり、しかも日本の地域社会で住民と共有しやすいという課題を通して、日本の住民と協働しながら、地域社会への参加を模索している事例をとおして、今後の多文化住民と地域のあり方を考えていきます。
その際、今日の地域社会が、多文化住民と元々の住民との間に「差異」をみいだし、それを前提とするような関係性、関係作りから、地域社会そのものが変容を遂げ、あるいはそれを模索しする、いわば「互恵的」関係性を実現しようとしている姿を提示してみたい。
提示する二つの事例は、その支援者としての日本人と主体としての多文化住民との関係性、その役割において、それぞれの特色をもっており、それぞれのあり方で、戦略的に子育てを通して地域参加を模索しています。
福智町では、多国籍の多文化住民と支援者の試みを、倉敷市ではフィリピノ・サークルの試みを紹介し、この課題を考えていきます。
〈参考〉
※互恵的コミュニティのモデル(暫定)は国際教育評論掲載論文(吉谷、伊藤共著「多文化地域・学校を支える地域住民の関わり-新たなコミュニティ・モデルの創出に向けて」第7号、研究ノート)によります。
【プログラム】
○開会行事
総合司会:見世千賀子(東京学芸大学国際教育センター)
○フォーラムの趣旨:吉谷武志(東京学芸大学国際教育センター)
「外国人住民の地域コミュニティへの参加とコミュニティの質的変容」
―互恵的コミュニティの創出の可能性を展望する―
○外国人住民の地域参加について
事例報告1:福岡県福智町「子育てサロン日本語教室」の活動
-子育て支援から自立、地域参加への道程-
高橋英志(社会福祉法人 福智町社会福祉協議会)
大隈信幸(社会福祉法人 福智町社会福祉協議会)
コメント:三木一司(近畿大学九州短期大学)
事例報告2:岡山倉敷フィリピノ・サークル(OKPC)の活動
―子育て課題の解決から自立的地域参加の模索―
古谷ミラソル(岡山倉敷フィリピノ・サークル前代表)
古谷カイル(岡山倉敷フィリピノ・サークル会員)
コメント:伊藤亜希子(山梨大学大学教育研究開発センター)
○パネルディスカッション
外国人住民の地域参加によるコミュニティの変容を展望する
―差異のコミュニティから互恵的コミュニティへ―
コーディネータ:佐藤郡衛 (東京学芸大学国際教育センター)
古谷ミラソル(岡山倉敷フィリピノサークル前代表)
古谷カイル (岡山倉敷フィリピノサークル)
高橋英志 (社会福祉法人 福智町社会福祉協議会)
大隈信幸 (社会福祉法人 福智町社会福祉協議会)
三木一司 (近畿大学九州短期大学)
伊藤亜希子 (山梨大学大学教育研究開発センター)
吉谷武志 (東京学芸大学国際教育センター)
(以上、敬称略)