Visual BASICでは、さまざまな部品が全体として一つの完成品となる。
例えば、ソリューションは一つまたは複数のプロジェクトから構成され、
一つのプロジェクトは一つまたは複数のフォームまたはモジュールから構成される。
これらは階層的に管理されており、ファイル名、ファイルの中に含まれている他のファイルやリソースの位置情報などが複雑に絡み合っている。
本講では、混乱を避けるために、原則的には、一つのソリューション内に一つのプロジェクト、一つのプロジェクト内に一つのフォームの場合しか取り扱わないこととする。
プロジェクトに名前をつける
自分の好きな名前のついたプロジェクトを作成するには、基本的に次の2つの方法がある。
① 最初から好きな名前のプロジェクトを新規作成する
② 新規プロジェクトをセーブするときにプロジェクトに好きな名前をつける
いずれにせよ、プロジェクトの名前は「半角英数字」とすること。
① 最初から好きな名前のプロジェクトを新規作成する
Visual BASIC 2010EXPRESS を起動し、「新規プロジェクト」をクリックすると「新しいプロジェクト」ウィンドウが表示される。このとき、
「名前」欄には適当な名前(たとえばWindowsApplication1)が自動的に設定されている。
このまま「OK」をクリックすると、ソリューション名WindowsApplication1、プロジェクト名がWindowsApplication1となるが、
「名前」欄に自分の好きな名前を入力し、「OK」をクリックすることで、その名前のプロジェクトを作ることができる。
② 新規プロジェクトをセーブするときにプロジェクトに好きな名前をつける
「新規プロジェクト」で、適当な名前をつけた新規プロジェクトは、「全てを保存」するときに次のウィンドウが現れる。
このとき、「名前」欄に好きな名前を入力すれば、それがそのプロジェクト名となる。
通常は、「ソリューション名」は「名前」と同じにする。
このとき、「ソリューションのディレクトリを作成」にチェックしておく。
なお、この画面で表示されている「場所」欄が、コンピュータ上のプロジェクトファイルの保存先となる。
プロジェクトファイルの保存先の構造
普通にVisual BASIC Express2010をインストールすると、ソリューション・プロジェクトの保存場所は、
「マイドキュメント」内の「Visual Studio 2010」内の「Projects」であるはずである。
このようにセーブすると、ソリューションのフォルダ構成は以下のようになる。
ちなみに、「ソリューションのディレクトリを作成」のチェックをはずしてセーブすると、以下のようなフォルダ構成になる。
いずれの場合でも、ソリューションファイルWindowsApplication1.slnがソリューションWindowsApplication1を定義しており、プロジェクトファイルWindowsApplication1.vbprojの場所などの情報を持っている。
プロジェクトファイルWindowsApplication.vbprojは、プロジェクトWindowsApplication1を定義している。このプロジェクトファイルはForm1lvb、Form1.Designer.vb等の場所などの情報を持っている。
通常、slnファイルをダブルクリックするとVisual BASIC Express2010が起動される。また、vbprojファイルをダブルクリックしても同様である。
ソリューションファイル内のファイル構成は非常に複雑であり、例えば、ファイル名を変更したり、ソリューション名を変更したりするとファイル間の依存関係が壊れる場合がある。そうなると、元に戻すのが困難になる。
このため、アプリケーションごとに別のプロジェクト=ソリューションを作成することを強く勧める。ある課題を拡張して別の課題を作る、という場合でも、まったく新しいソリューション=プロジェクトで作成するのが望ましい。
課題の提出
課題のソリューションファイル(sln、suo)、プロジェクトファイル(vbproj、vbproj.user)およびフォーム関連ファイル(vb、Designer.vb、resx)が欲しい。
すなわち、
すなわち、上図の赤四角で囲んだファイルが必要となる。
このため、ソリューションフォルダ全体をZIPしてメールする。
たとえば、課題01のために、「Kadai01」というVBプロジェクトを作った場合には、
自分の「ドキュメント」フォルダの中の「Visual Studio 2010」フォルダの中の「Projects」フォルダの中に、「kadai01」というフォルダがあるはずである。
この「Kadai01」フォルダごとzip化して、そのzipファイルを、 学籍番号-課題番号.zip (例 a171701-01.zipにリネームする。
課題提出の方法