実(9月撮影)
●よく熟れた実を潰すと、ブドウのような赤紫色の汁が出るので 子どもの頃この汁をなすりつけて遊んだ人もいると思います。
“ゴボウ”と名はつけど、根にはサポニンなどが含まれるため 食べると下痢や嘔吐などの中毒を起こすので要注意!
花(9月撮影)
●野菜のゴボウはまったく違う植物でアザミに似た花の咲くキク科の植物です。 生協食堂の北側に生えているものは、2m位までの高さに成長し、木のように こんもり繁っていますが、冬には枯れる一年生の草本植物です。 北アメリカが原産地。
●ヨウシュヤマゴボウは実だけでなく茎も赤い色をしています。この色素はベタシアニンといって、オシロイバナや、ホウレンソウ(茎の付け根)、そしてビーツ(根)に含まれるものと同じ仲間のものです。
実(9月撮影)
●根にはサポニンなどが含まれるため、食べると下痢や嘔吐などの中毒を起こすので注意が必要です。有毒成分は根だけでなく、葉にも含まれています。若葉が出始めた頃は、つやつやして一見美味しそうな野草に見えるため、食てしまい中毒症状を起こす人もまれにいます。
●ところが実には有毒成分はほとんど含まれません。これは鳥に実を食べてもらうことで、種子の散布をしてもらう、この植物の生存戦略なのでしょう。
●本種は北アメリカが原産地です。ヨウシュヤマゴボウの「ヨウシュ」は西洋の種の意味なのです。
●ところで、ヤマゴボウと表示して、漬け物にして売られているものは、たいていがモリアザミの根です。モリアザミはキク科に属し本種とは全く違う植物です。