司書のお役立ち情報


2021/02/09

No.44 図書館で謎に挑む!

Tweet ThisSend to Facebook | by 村上

 今回のお役立ち情報は、世田谷区立瀬田中学校の学校司書 衛藤北斗さんからこの楽しい企画を伺い、是非執筆を!とお願いしました。

生徒たちの反応が見たくて

 図書館が謎解きの舞台になったら、生徒はどんな反応をするだろう。きっかけは小さな疑問から生まれました。

 学校司書は「生徒たちの活動に寄り添うには、どのような工夫をすれば良いだろうか」という謎に挑み続ける仕事です。蔵書をニーズに合わせ、レイアウトを整え、特集やイベントをうち、広報する。表に見える仕事だけでも様々思いつきます。これを統合的に行えるアイデアとして、謎解きを使うことにしました。

 この取り組みを始めたのは2017年からです。ちょうど世の中で大がかりな「脱出ゲーム」や「謎解き」が行われるようになり、すぐに学校図書館でも取り入れたいと思いました。分類を使って書架を巡りクイズを解いていくような企画は以前から見られましたが、始めから既存の図書館クイズとは一線を画すルールを決めていました。それは「視覚的」であること。

 図書館は本を通してサービスを行ってきたので、いまだに文字媒体だけで提供するイメージが強くあります。おかげで学習との相性が良く、資料提供などの連携に力を発揮できる面もあるでしょう。ただ、考えてみれば社会人をターゲットにした本でも図解が好まれますし、仕事の「見える化」などが重要視されるようになって随分経ちます。

 蔵書を利用しながら隅々まで館内を巡って身体を使い、視覚的な謎からロジカルに思考して言語に変換する。イメージとしては、脳内の視覚野と言語野がビリビリ交信するような感じになることを理想として掲げました。

 世の中が様々なメディアで溢れ、図書館で扱う媒体も増えています。これから何を利用するか、謎解きの舞台を提供する立場として楽しみです。生徒からは「答えにたどり着いたらパソコン画面を使ってメッセージが流れるようにして欲しい」というアイデアも貰いました。難しそうですが、いつか実現出来たら面白いかもしれません。(写真右 色紙を糊で貼り合わせて立体成形した鍵。毎年使える。)


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