作成者:A01-1204 新井達也
パキスタン料理について
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チャパティー:全粒小麦粉アタを水で練ってパン皿大にのし、鉄板で焼き上げた
無発酵の薄パン。(同じ生地を油で揚げたものをプーリ、
パイのように幾層かにギーを練りこんで焼いたものをパラタと呼ぶ)
・ ナン:精白粉を使い成型してから
土のかまどタンドールの内側に張りつけて焼いた
もの。
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バトゥラ:全粒小麦粉を使い油で揚げて作ったもの。やや酸っぱい味。
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サモサ:小麦粉の生地で肉や野菜の煮物(カレー味)を包み、三角形にして油で揚
げたもの。
・ サッジー:ヒツジのもも肉の丸焼き。
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カラーヒー・ゴーシェット:「カラーヒー」(鉄鍋)で肉と野菜を炒めたもの。
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マカイー・キ・ローティー:トウモロコシの粉で作るパンの一種。
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コールマー:肉カレー。タマネギを充分に炒めて、そこへヨーグルトに漬け込んだ
肉を入れ、香辛料やジャガイモを加えて煮込んだもの。
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ハリーム:全粒小麦粉と豆を加えてとろりとさせた肉カレー。
・ パーエ:ひつじの足を煮込んだもの。
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ナハーリー:脳みそや骨も入れて煮込んだカレー。
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パーン:キンマの葉に石灰とカテキューを塗り、細かく砕いたビンロウジ(ビン
ロウの種子)をのせ、三角に包んで噛む。
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キーマ:タマネギのみじん切りを充分に炒めて、肉は挽き肉を使い、香辛料と共に
トマトやグリーンピースなどを加えて炒めたもの。
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チャトニー:スナックの付け合せとして出される。果実や野菜を香味野菜や香辛料
と共にジャムのように煮込んだり、漬け込んだりした作りおきのできるチャトニーは、チャツネとして日本でも市販されている。
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チャイ:牛乳に紅茶と砂糖とカルダモンなどを入れて作る
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ラッシー:凝乳のダヒに氷と砂糖を加え泡立つほどかき混ぜたもの。
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クルフィー:素焼きの壺に塩と氷を入れ、1時間ほど壺を左右にゆすって作る、
日本でいうアイスクリーム。
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ダヒ:生乳を加熱殺菌し、乳酸発酵させた酸味をおびたクリーム状のもの。
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マッカン:ダヒをさらに撹拌し表面に浮き上がってくるもの。
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ギー:マッカンを加熱してできる上質のバターオイル。
パキスタンでは羊肉や鶏肉を中心とした肉料理が好まれている。あらかじめ香辛料に漬け込んだ材料を、土製の大きな竈タンドールの中で焼き上げたタンドール料理、肉を串焼きにし、油で揚げたカバブ料理、
ヨーグルトで煮こんだコルマ料理などが有名。(今日ではタンドールを持つ家庭は少なく、もっぱら外食に頼っている)
パキスタンの食べ物はイスラム教徒の影響を強く受け、ムガール帝国時代に宮廷を中心に
発展したものなので、北インドの食べ物と非常に似ている。
↑タンドール
パキスタン料理とインド料理の違い
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前述したように、基本的にはインド料理と同じ。
・パキスタン(イスラム教)、インド(ヒンドゥー教)の人が多い。
→前者は豚肉を食べない・後者は牛肉を食べない。
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パキスタンでは肉料理(羊肉など)が多く、インドでは豆料理が多い(ベジタリアンが多い)。
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パキスタンでは国土に面する海が少ないため、魚を使った料理というのは珍しい。
パキスタンについて
・1947年8月にイギリス領インドから分離。当時はインドを挟んで東パキスタンと西パキスタンの国家だった。1971年12月に東パキスタンがバングラデシュとして独立して現在に至っている。
・ 面積は79万6095km2、人口は約1億3816万人(1997年推計)。首都はイスラマバードだが、最大の都市はカラチ。
・ 公用語はウルドゥ語と英語
・ 国旗:緑地に垂直の白い帯(少数宗教の役割を象徴している)が巻き上げ側にある。大きな白い三日月と星が緑地の中心にある。三日月と星、そして緑はイスラムの伝統的なシンボルである。
・ 通貨:パキスタン・ルピー
・ 防衛費: 32億ドル、GDPの5.6% (94/95年)
・ 飲酒するのに許可書が必要!
→パキスタンはイスラム教国であるので、基本的に酒を売ってない。そのため、酒を買ったり飲んだりするのに許可書が必要。
・ 15歳以上の人の識字率は全人口の37%ほど。
・ 海外で労働するものが多くいる。
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国際麻薬貿易のためのアヘンとハッシシの大生産地。いまだ世界第3位のアヘンの生産地(1,994年には160トン)。アフガニスタンのヘロイン加工の大中心地であり、南西アジアのヘロインをヨーロッパ等へ運ぶ重要な中継地。
インドの菜食主義者について
・ 西部に多い。
・ 程度は人によって様々。
・ 酒・タバコ・肉・魚は口にしない。
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最も厳しい者になると、地上にできる野菜か果物か木の実だけしか食べず、地中にできるものは食べないという。
・ ただし例外も
・ベンガル地方では、魚は「海の花」とみなし、食べる人たちもいる。
・鶏の卵なら食べる、という人も。
・ いい加減な者も
→招待された会食の席で、菜食主義者ではない人の料理を見て自分も食べたくなり、
「今日だけ菜食主義者をやめた!」と言いだす人も・・・。(ほんの一握りだけの人だと思いますが)
インド・パキスタン関係
もともと両国はイギリスの植民地であった。イギリスからの独立にあたって、2国に分裂した。その際カシミール地域や東パキスタン(現在のバングラデシュ)の帰属問題をめぐり、今まで3度にわたる戦争が起こっている(第1次・2次・3次印パ戦争)。現在両国は競い合うように核開発を進め、1998年に相次いでの核実験を行ったことは記憶に新しい。
なぜ英国は2世紀に渡ってインド・パキスタンを支配できたか?
ヨーロッパ1班の発表「イギリス料理が不味いといわれる理由」に関係しているのではないかと思われます。インド・パキスタンではほぼ毎日カレーを食べていて、味付けはほとんど変えません。・・・正直私には耐えられません。しかしこれは、食事について感心が薄いイギリス人にとってはあまり抵抗がなかったのではないか、と考えられます。もし日本人が植民地政策でインドまで手を伸ばしていたら・・・。おそらく食生活の面で現地の環境に溶け込めず、日本流儀を押し通して現地人の反感を買い、インド支配に失敗したのではないか、と思います。そういったことを考えると、イギリスのような粗食文化というのも、捨てたもんじゃないなと思います。
<参考文献>
「もっと知りたいパキスタン」 小西正捷 弘文堂
「インド万華鏡」 武藤友治 サイマル出版会
「インド対パキスタン」 西脇文昭 講談社現代新書
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