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2010年度 金曜日 前期 英語教育学リサーチデザインA 2010. 7.2
Research Design A

::課題::

Reserch Topic Inventory
関係代名詞の導入とその影響(第2回)

 

受講者が持ち寄ったリサーチデザインについて自由に意見を交わしました。

◆受講者から出た主なデザインは・・・

・句から導入するか、文から導入するかで生徒の理解に与える影響に差はないのかを調べる研究
→そもそも、分詞の場合は句で提示するのに、関係代名詞の場合は文で提示する人がいるのはなぜなのか?
→句で出すときは、後置修飾(分詞、前置詞句)と関連づけて、日本語との対比で教える方が一般的では?

・関係代名詞の導入方法の違いにより、文を読んで理解するスピードに影響が現れるかを調べる研究
→関係代名詞の文の理解というより、単語レベルで理解できてしまう
→未習のものについてのテストを30分も行うのはキツいのでは?
→関係代名詞を含む文は、たとえ文構造がいなくても文の内容はとれてしまうことが多い

「関係代名詞の導入」を通して、教える側の信念を調査する研究
→「現在どこでだれに教えているか?」「どの導入の仕方を知っているか」もアンケートに入れた方がよいのでは?
→複数回答可というより一番重要な情報を選ばせたり、順位づけをさせた方が良いのでは?
→アンケートは建前論になりがち…どうすれば本音が引き出せるか?
→タイムプレッシャーを与える、同じ質問を聞き方を変えるなどの工夫が必要

・関係代名詞の導入の仕方によって、返り読みの頻度に差が見られるかを調べる研究
→目の動きだけでは分からない・・・後置修飾が分かっているけど、あえて前から読むような学習者もいるのでは?

◆金谷先生のコメント:

・2文結合が歴史的にいつから始まったのかを調べた研究もある→もうすでに引退した高齢の元教師を対象にインタビューと文献研究を行った例
・中学生を対象にするものだけではなく、歴史的に研究をしたり、国際比較を行うような研究もあり得る
・接触節で句から教えるとき、文から句を作る(I saw the movie last week→the movie I yesterday)ような教え方はなぜ生じるのか
・教え方の違いによってテストの得点がどうなるかを調べる研究だけでなく、教え方の違いによって学習者の理解状況や認識がどうなるのかを調べるような研究も重要である
・教科教育というのは、その教科が得意な人が教えるので、苦手な人の気持ち(理解の仕方)がわからない。→それが分かるような研究はおもしろいし、示唆に富む

::::次回の課題::::

Research Topic 6
教師の英語力と授業効果

 さて、皆さんと楽しく過ごしてきました(?)リサーチ・デザイン作りもこれが最後のトピックになりました。最後は、教師に関するトピックでパッと景気よく(?)締めましょう。

 教師は教育研究上の「聖域」とされて来ました。けれども、「教師には立ち入るべからず」と言っていたのでは教育研究の実が上がりません。なぜなら、教師も教育環境の大事な要素の一つだからです。

 そこで今回は英語教師の英語力と授業の関係を調べてみましょう。英語力の高い教師ほど指導の幅が広いとも思われますが、一方で英語力と指導力は別物という見方もあります。さて、英語教師の英語力と授業とはどのような関係にあるのでしょうか。どこに英語力が影響を及ぼすのでしょうか。誰に影響するのでしょうか。授業計画でしょうか。教材作りでしょうか。生徒に対する信用でしょうか。動機付け?それとも、あまり関係はない???

 例によって大変広くて深いトピックです。丸抱えですべてに答えを出そうとすると、次回までには完全にノイローゼになること保証付きです。どんな切り口に絞って、実証研究するかも この辺が腕の見せ所です。また、教師にどうアクセスするかが工夫のしどころと言うことでしょう。直接「あなたの英語力は?」などと聞いても、答えてくれるものではありませんね。答えてくれる人がいたとしたら、相当自信のある人でしょう。何とか間接的にアプローチする手立てはないものでしょうか。
 どんな仕掛けを作り出すかがこのゼミの成果ですから、「なるほどそんな手があったか」とクラスメートを唸らせるようなデザインを作ってみてください。

 泣いても笑っても、これが前期最後のリサーチ・デザインになります。ハッピーエンドに向けてもう一頑張りです。夏休みはもうすぐそこまで来ています。

追記 
 後期はいよいよ実際に皆さんが自分のトピックについて、デザインを組み立てて、研究を実行し、そしてペーパーを完成させる番です。今度は私の方からのお仕着せではありません。なんと自分でトピックが選べるのです
!   
 夏休み中に必ず何を研究するが決めておいて下さい。