| 2011年度 金曜日 秋期 英語教育学リサーチデザインA |
2011.12.02 |
| Research Design A |
|
::課題::
Reserch Topic Inventory |
| タームペーパーデザイン検討会の第7回 |
|
一人目 「英語教師の指導技術についての知識の内容と短期的計画への影響に関する理論的研究」
目的 指導技術に関する知識が授業計画にどのように影響するのかを実際に現実の教師に実験することは難しい。そこで,今回は指導技術に関する知識にどのようなものが挙げられており,それがどのように影響を与えるか,文献・論文を基に調査し,理論的基盤を構築することを目的とする。
仮説 指導技術に関する知識は,短期的計画をより論理的かつ緻密なものにする。
・教師に興味がある。指導計画に焦点を絞る。名人の「微調整力」
・指導技術の知識があれば,短期計画ができ,長期計画ができ,名人になれるということ?
・知識で名人との差を埋められるのではないかと考える。短期的計画を作ることで,授業がうまくいくのでは?
・レジュメの「知識の使用に難を示す」とは?
・知識があれば違いがある,という研究。 ← 当たり前!
・本を読めばいいのでは?本に書いてあることを,この研究でわかりやすくまとめてくれるということ?
・計画を立てて,うまくいくかわからないが,計画をうまく立てることが名人に近づく手?
・計画を立てねばならないのは分かっていても,立てられないから,いい先生になれない。
・計画を作っても,その中身の配列の問題?
・「名人」とは?
・「名人」が作る計画とは?
・北原先生(赤坂中学校)は発音を大事にしている。
・北原先生は,授業計画の中で発音指導を入れていたか。その場でやっただけかもしれない。
・名人の指導案は,名人だからこそできる。誰でもできるものではない。
・普通の人は,急に名人の真似はできないが,タスクの配列順を示そうということ?突然,教科書開いて,と説明始める人はいないのでは?
・大学4年の5月に高校の教育実習に行って,単調な授業ばかりだった。アドバイスをいろいろしていただいたが,逆に理詰めで聞いたら答えられなくなったりした。生徒は教員を選べない。
・実習先の先生は,指導技術を知らなかった?
・文学部でも免許が取れてしまう。
・勉強不足の先生は,知らないだけ。そういう先生方は見るはずもない研究をなぜする?
・現場の教員をしていて,理論に基づいてやっているということはない。実践は別。
・この活動をするには,この活動を前もってやる,というようなこと?
・rationaleのことではないか?
☆いろいろな理論がある。理論的研究と実践的研究の違いは,データを集めるかどうか。データの前に,理屈で考えてみましょう。数学では,公理があって定理となる。立証しなくていい理論=殺人事件の現場に犯人はいなくてはならない。アリバイ=不在証明。いないとしたら殺せない=正しい理屈。理屈のフレームワークを作る。犯人である要件として,犯人はその現場にいたこと,それから〜と〜と。理屈を積み重ねてtheoryを作る。実証研究をするということは,誰でも理論を持っている。なんでもある植物を集めてくるのは,実証研究の前。
・本当にやりたいのは,理論的研究ですか?
・「差を埋める」というのは大きすぎるし,理論を固めることがとても大事だと思う。指導が下手な人は,英語力云々より。活動の順番や一つ一つの活動に意味を持たせられる人は名人。一つ一つの活動に意味を持たせられるからこそ授業がうまく進んでいく。だから,指導技術に関する知識が大事。活動に意味を持たせる。
・知識があると,活動に意味を持たせられると言える?
・どんな活動にも意味はあるだろう。それがちぐはぐ?そこに筋を通したい?
・授業がうまい人は,知識に裏打ちされている。
☆筋道の通った計画を立てる。そのためには,何があると筋道の通った計画を立てられるのか。それを理屈で研究してみよう。まず筋道を通そうという意志がなくてはならない。通そうとなぜするか。通そうとしない人は,なぜしないか。
・ゴールを決めたらそこに行く。
☆ゴールを意識する。では意識しない人はどうして意識しない?
・行き当たりばったり,臨機応変?
・教材ありきの人はゴールがない。教科書を終わらせようとする。
・教科書を終わらせようとするのも一つのゴール。そのための手として文法訳読を選ぶ人もいる。
・一つの章を終わらせようとすることは英語教育として本質的なゴールではない。その章で何を身に着けさせるかが本来のゴール。
☆ゴールの良し悪しは,後で議論するとして,ゴールの良し悪しは,筋道を立てることとは関係ない。
・いい授業の理論的フレームワークを作るということ?
☆いい授業の一つとして,筋道が立っていること,と彼は考えた。
・週目標とかなくて,教科書も難しすぎて,生徒もやる気なくて,状況や生徒を見ながら,なんとなくうまくいっている人が知り合いにいる。
・筋道が立っていなくても,ゴールがなくても,うまくいっている人がいるとしたら,この理論は崩れる。
・生徒指導が大変で,座らせておくためだけにいろいろな活動をさせる,ということもある。
☆良い授業の要件を網羅的に調べていって,おもちゃ箱をひっくり返したようになっても,ひっくり返してみて,見てみようということ。「よい授業」というのは難しい。今日は,半分は座らせておくとか,三分の二は眠らせないとか。「名人」イメージは同じか。「名人」は多数決で決めるのか。多くの人が「名人」という人はどういう人?「名人」マークをつけていても,どうしてこの人が名人か分からないという人もいる。評価というのは違うかもしれない。うまい授業とは?予備校でガチガチっと説明されて,初めて分かったということもある。ほれぼれするようなall Englishとか。
・学部のときの授業で,「さっきの活動は,このためだったんだ」と何回も思った。
☆理屈を積み重ねていくなら「良い授業の要件」とか。一つの授業を組み立てている要件とか。
・レジュメの2枚目。既存のものにないものを見つけるのは意味のあること。既存のものにはないカテゴリーとか。「微調整力」はいい先生のもっているもの。ある大学からのアンケートで「よい教師とは」というリストの中に「微調整力」というようなものは入っていなかった。そのような項目が全く入っていない。ぜひこの研究には「微調整力」を盛り込んでほしい。
☆なぜ,そのアンケートにそのような項目がなかったのか。何人かの人が徹底討論してのアンケート項目のはずなのに,なぜ入っていないのか。調査している人のイメージが反映されているはず。「教える」のイメージも相当違うが,多くの人のイメージはレクチャー。一般人は「適切な活動を適切な順序で組み立てること」とは決して言わないだろう。わかりやすい説明をしても,生徒が学ぶとは限らない。アナウンサーでもニュース読むのはうまいけど,インタビューは下手とか。個別学習をさせる人は,あまり名人とは言われないだろう。授業の設計がとてもうまく,常に生徒が活動していて,教員はプラプラしているような人は,名人と認定されずらい。そういう人って何?「名人」になった人の要件=華がある?先生が主役になっている人が多い?自習の監督をやっているだけのように見えて,実はものすごい数の教材を集めて,生徒に適切なものをやらせている。でも,それは授業では見えない。
・卒論で「名人の授業では,生徒の英語による発話が多い」と聞いて,なるほどと思った。
・ただ発言しているだけではダメなはずだが,活発に活動しているとよく見えてしまう。
・選択の数学。派手な授業ではなかったが勉強になった。
☆ずいぶんタイプが違う。種目が違っても,うまい人はうまい。トップ10をけなす人もいる。このタイプを認めないとしても,そのタイプの人としては,下手と言えるのか。
二人目 英語学習者のリスニングにおける困難点は何か?―大学生・大学院生を対象としたアンケートによる意識調査―
目的 「文字で見ればわかるが,音声になると聞き取れないレベル」の学習者(大学生以上)におけるリスニングの困難を調査する。
リサーチクエスチョン 「文字で見ればわかるが,音声になると聞き取れないレベル」の学習者(大学生以上)におけるリスニングの困難は何か?共通してみられる特徴にはどの様なものがあるか?
・自分で苦手に思っているところと,実際できないことは,違うはず。
・Level2の(c)に何があるか分からない。 cf. Level2(文字で見れば理解できるが,音声になると聞き取れないレベル)(a)音変化に対応できない(b)速度に対応できない(a+b)音変化と速度の両方に対応できない(c)その他の原因に対応できない
☆学習者が自分の欠点を理解していれば,いい学習者。多くの人は何がわるいか分からない。学習者は何がわかっていないか,というなら意識調査もいいが。心臓が悪いのに意識調査すると「胃が痛い」という人が多い,というのは意味がある。意識調査で隠れているものを見つけたい,というのは無理。理論がなければ探せない。これがあるはずだ,と思って見つけなくてはならない。
・果てしない。人によっても違うし,音変化といってもたくさんあるし,速度といってもたくさんあるし,どうテストしていいのか。
☆そういうものなんです。しょうがない。共通する強い要素と他に細かいのがいろいろある。これを分ける作業は中程度に果てしない。リスニングについては,どこが引っ掛かるかは,もういろいろ言われている。その先を行かないと。
・先行研究の伊長さんのやり方で,変!とか,納得がいかない!とかありますか?
・苦手意識を漠然と聞いているので,そんなのきかれても分からない,と思ったので,例を挙げた方がいいかなと。
☆リーディングは大丈夫で,リスニングは苦手,という人が本当にそうか。
・先行研究を疑ってかかりましたか?「音変化」と「速度」を分けて考えることができるか。リスニングの構成要素は本当にこれだけか。
☆「困難点」はあらかた分かってしまっている。その先に何をやりたいか。10個挙がっていて,11個目を見つけたいのか,10個の中の重みづけをしたいのか。
・こういう人にはこういう特徴があると言いたい。
☆音声はリーディングの10〜100倍くらい速い。「こういう人」と来ると,だいたい原因は分かってしまう。「こういう人」が来たら原因は分からないでしょう,と言いたい?苦手な場合,リスニングだけということはほとんどない。あちこち悪い。「リーディング,ライティングできるけど,リスニングだけできない」という場合,では原因は?先行研究を広く見ると,かなりおことがわかっている。その先どうするか。
・最終的な目標としては,困難点を克服するにはどうしたらいいか,をやりたい。その前段階として,困難点。
☆スピードの話もかなり研究されている。全体の速さより,ポーズのあるなしの問題。
・ポーズの適切な長さとは?
・9〜14音節の短文だと,500,600,800ミリセカンドのような小さな違いでは,あまり影響ないという研究を読んだ。
☆他に原因がないとは言えないが。大学生に“〜〜〜〜, John.”という最後の呼びかけが,40人の生徒,みんなわからなかった。「そんなところに名前が来るとは思わなかった!」とその生徒たち。
☆音についての負荷,それに強いかどうか。nativeは強い。日本語の方言なら,日本人は結構わかる。
|
|