2023年度から東京大学から東京学芸大学に移りました。
野外で見られる岩石構造への理解を深めること、またこれらの岩石構造と沈み込み帯での自然科学的現象、特に地球物理学的観測と関連に興味を持っています。
現在、「沈み込み帯上部マントル物質の構造」と「その発達過程及びダイナミクスの解明」を目的として、以下の研究手法を組み合わせたアプローチを軸として研究を行なっています。
1) 上部マントルを含む変成岩を対象に野外地質調査など構造地質学的手法
2) 天然試料に対するEBSDを用いた構造岩石学・鉱物物理学的手法
3) EPMA・ラマン分光分析を始めとする岩石学的・鉱物学的手法
また、これらの研究アプローチに
4) 地震波異方性計算等の構造地震学的研究
を融合した研究も同時に推進しています。
このほか、研究の過程で、
・室内分析装置の最適な分析条件の探索
・地震波異方性モデリングのためのプログラミング
・実験前後の試料の微細組織観察から岩石鉱物の反応や変形過程を再現し理解できる実験岩石学的手法
にもアプローチしていきたいと考えています。
またこれらの研究成果を教育、特に学校教育や科学教育の研究にも広げていけるよう取り組んでいます。
現在は中でも学校教育で地球惑星科学分野の教材開発を目的として、岩石鉱物標本や大規模言語モデル、生成AIに関する研究を中心に行なっています。