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編 集:東京学芸大学出版会設立準備会
「これからの教育と大学」制作委員会
発売元:
学校図書株式会社
2001年11月 初版第1刷発行
ISBN:4-901665-00-6
価 格:2,100円(税込)
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本書は,2001年11月3日,21世紀における最初の文化の日に,日本における教育系大学としては初めての大学出版会として誕生する東京学芸大学出版会設立総会において,同時に刊行宣言されるものである。日本における教員養成の中核的存在として,永い研究・教育実績を蓄積してきている東京学芸大学の教官グループが,昨今の混沌とした社会情勢とさまざまに深刻な教育問題を前にして抱いた危機意識が発端となっており,推進力ともなっている。
その意味で,本書は単なる記念出版物ではなく,これからの時代の教育と文化のあり方を求めて,時代の検証と綿密な論証をもとに,膨大な会議の積み重ねのなかから,学校論,教師論を基軸に,生涯学習社会と教員養成大学のあり方を織り交ぜ,全体的な章立て,筋立てを行い綿密に編集されたものである。こうした編集意図と携わった人々の篤い思いが一体どの程度まで読者に理解してもらえるものであるか,後世の判断に委ねるしかないが,どちらかといえば難解で,一般的とはいえない各種のテーマを,できるだけわかりやすい言葉を使って,できるだけ大勢の人に伝え,考えてもらい,読者と共に学んで行きたいという関係者の思いがあるということはこの場で明示しておきたい。
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内容構成:
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はしがき(岡本 靖正)
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第1章 学 校
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第1節 教室の変貌〜架橋的コミュニケーシュンへ(田中智志)
第2節 問われる学校教育(金子真理子)
第3節 新しい授業の試み(黒石陽子)
第4節 新学力観と総合的な学習(平野朝久)
第5節 情報教育の展開(横山節雄)
第6節 国際化に対応した教育(渋谷英章)
第7節 特別支援教育(加瀬 進)
第8節 開かれた学校(筒石賢昭)
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第2章 生涯学習と地球市民教育
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第1節 子育て支援と就学前の教育(腰越 滋)
第2節 人間の尊厳と生命倫理(松田 修)
第3節 「共生」の生涯学習社会と人権教育(君塚仁彦)
第4節 科学と自然環境(金沢育三)
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第3章 求められる教師像
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第1節 序〜苦難を越えて《地球時代》を切り拓く教師(坂口謙一)
第2節 学力をつける(湯浅佳子)
第3節 時代の求めるカリキュラム(岩田康之)
第4節 多様な子どもたちに向き合う教師
〜その学級づくりを支える教師教育 (佐久間亜紀)
第5節 魅力ある実践(長谷川正)
第6節 支えあう教育(葉養正明)
第7節 個を認め合う教育(濱田豊彦)
第8節 温もりのある実践(松尾直博)
第9節 学びから実践の開拓へ(小林正幸)
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第4章 これからの教育と大学の在り方
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第1節 揺れ動く教育系大学・学部(鷲山恭彦)
第2節 多様化する教員養成系大学・学部を考える
〜新課程との関連性(奥住秀之)
第3節 教員養成の課題(渡邉健治)
第4節 可能性を求める附属学校(佐藤正光)
第5節 広がる大学院教育(村上英興)
第6節 求められる人間教育(池田義人)
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まとめに代えて
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私の教育論 I 現代における学びとは何か(上野一彦)
私の教育論 II 教育学部における教科専門の課題(荒尾禎秀)
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