第8回「グローブ日本 生徒の集い」
第8回「グローブ日本 生徒の集い」が、平成26年12月12日〜14日の3日間にわたって、東京・代々木のオリンピックセンターにて開催された。開会式前日には日本各地から集まった参加者と東京学芸大学生によるアイスブレイクが行われ、最初は不安げな表情だった参加者たちも次第に緊張がほぐれ、3日間を過ごす仲間たちとの交流を楽しんでいた。
今回の生徒の集いでは、グローブ指定校16校が参加し、これまでのグローブ活動の発表や交流を行った。写真は開会式の様子。
滋賀県立八幡工業高等学校による平成26年8月に行われた国際生徒会議(GLE)の報告の様子。動画なども用いて現地の様子をわかりやすく伝えていた。
口頭発表は、2会場にわかれて行った。小・中・高校の会場では小学校3校、中学校1校、高校6校の発表が行われた。地域の特性を生かした観測活動についての発表が行われた。大きな舞台での研究成果の発表は、生徒たちにとって有意義なものとなったようだった。
もう一方の会場では、6校の高校生による発表があり、観測活動や保全活動、研究成果について発表・報告が行われた。調査方法についてのアドバイスや専門的な質問が寄せられるなど、活発なやり取りがみられた。
別会場では小学生を対象としたプログラムも行われ、児童たちは動植物の食物連鎖について学びながら、オリジナルのスノードームづくりを行った。
午後には各校によるポスター発表が2会場で行われ、学校ごとに工夫を凝らして作成されたポスターが並んだ。それぞれの学校の取り組みについて、じっくりと話を聞いたり、アドバイスを受けたりと、非常に有意義な時間となった。参加者投票によるポスター賞には、北海道標茶高校と京都府立海洋高校が選ばれた。
高校生による環境実験ワークショップでは、有志9校の高校生による体験プログラムが行われた。テーマは、「標本作製と環境学習への利用」、「ダンボールで立体模型を作ろう」、「砂を見てみよう」、「「プラスチックの面白実験」ともったいないを形にするワークショップ(間伐材でマイ箸作り)」、「オリジナルしおりを作ろう」、「手作りアクセサリー」、「折り紙等を使って、美しい由良川をつくろう!」、「海の生物と温暖化の関係を考えよう」、「煮干しを解剖してみよう!」。参加者は、様々なブースをまわり、実験や工作を楽しんだ。
グローブ卒業生(アルムナイ)による「先輩からのメッセージ」では、「中学・高校時代のグローブ活動」、「現在学校で行っている勉強や研究活動」、「現在グローブ活動をしている後輩へのメッセージ」についての話があり、 後輩たちは熱心に耳を傾けていた。
2日目の夜には「環境学習体験プログラム GLOBE at Night」を行った。はじめに毎年3月にアメリカ本部で主催している「GLOBE at Night」の概要を科学技術振興機構の中村氏に説明いただき、続いて国立天文台の内藤氏、天文学普及プロジェクト「天プラ」の方々を講師に迎えて、15倍望遠鏡の組み立てや屋外での星空観察、国立天文台作成のソフト「Mitaka」によるデジタル宇宙旅行を行った。
最終日には、東京学芸大学教員による環境学習体験プログラムが行われた。テーマは「光ってなんだろう」、「土の特徴や働きを知ろう」、「私と世界のつながりを探ろう」、「魚のウロコアート」、「明治神宮の杜の自然探索」、「ビルの熱診断」、「冬芽に包まれた春の息吹」、「樹木の体重測定」の8つ。参加者は各自1つのプログラムを受講し、環境に関わるテーマについて、大学教員から直接指導を受け、専門的な内容も学ぶ機会となった。
各プログラムを終えた参加者たちからは、研究発表や他の参加者との交流を通して、自身の活動を振り返ることができて良かったという感想が多く寄せられた。今回の生徒の集いが今後のそれぞれの活動につながっていくことを期待したい。