(1) |
「教科論の課題」
教科の時数削減と再編・統合問題、選択制の拡大と子どもの個性、総合的な学習の時間の見方などの具体的問題を通して、教科およびその研究のあり方を議論したい。 |
(2) |
「日本の学校の教育条件整備の現状と課題をどうみるか」
学校教育のあり方を問おうとするとき、しばしば抜け落ちるのが、教育条件の問題である。学級・学校規模、教員定数等々、日本の学校の教育条件の現状と課題を議論したい。(1)の課題と表裏の関係にあると思われる。 |
(3) |
「子育てにおける学校と地域と家庭の連携について」
学校は、元来、家庭や地域の人々の支持なしには成り立たない。他方、教育問題への人々の関心が、教師批判等、徹底して学校の内部へと焦点化される傾向も顕著である。子育てをめぐる学校・地域・家庭のネットワークのあり方を議論したい。 |
(4) |
「いまの子どもをどうとらえるか」
いじめ、不登校、「新たな荒れ」、あるいは、子どもたちの知的な活動離れといわれる傾向をどのように把握し、学校での教育実践は、いかにあるべきか。子どもの文化状況等もふまえながら議論したい。 |
(5) |
「教員養成改革の課題をどうみるか」
教育問題への関心が学校の内部へと向かうなかで、教師は、親や地域の人々による不信と批判にさらされ、マスメディアもそれを助長する。同時に、その不信や批判は、教師の養成のあり方にも及ぶ。教員養成改革の課題をリアルに議論したい。 |
(6) |
「理論(研究)と実践(学校現場)との関係について」
本研究科は、「広域科学としての教科教育学」と学校教育に関わる実践的課題の解決のための研究を発展させ、教科教育学を中心とする教員養成系大学の研究後継者の養成等を任務としている。今日の学校教育の諸問題の解決をめぐる研究者の役割を、学問の継承等、成長しつつある若手研究者の課題と関わらせて議論したい。 |