平成18年度のワークショップの趣旨について
昨年度のワークショップは「研究と(教育)実践の関係をどうとらえるか」という独立したテーマを用意して行われた。それはわたしたちの研究に対する姿勢、研究の意義そのものを問うものとして、合同ゼミナールにふさわしいとして採られた。だがテーマの根源性に比べて、時間の制約と前準備の少なさが響き、議論が薄く終わる傾向があった。そこで、本年度はワークショップのやり方を抜本的に変えた。やや抽象的ともいえる大テーマをそのまま議論するのではなく、3人の博論執筆経験談を聞いた後つづけて、3人が取り組んできた生の問題や現実そのものを通して、結果的に研究とは何かということを話し合えたらと考えた。そこで、3人のそれぞれの専門分野ごとに分科会を設けて、各位関心のあるものに行ってもらうという方式にした。博士論文を書き上げた方に、より専門的な見地から質問したり、生活や心のつらさ楽しさもふくめて、車座になってよりざっくばらんに話をしてもらい、具体的な研究や生活のエピソードのなかで研究とは何かが浮き彫りになれば良い、そういう趣旨で本年度はワークショップを開いたのだった。 |