Richard K. Gordon客員教授教授講演会

(1)プロフィール
1948年生まれ。カリフォルニア州立大学ドミンゲス・ヒルズ校教師教育学科教授。博士(カリフォルニア州立大学ロサンジェルス校・教育哲学)。ロサンジェルス統一学区小学校教員、カリフォルニア州立大学ドミンゲス・ヒルズ校準教授を経て、1997年より現職。主な共著書にB.Larrivee ed., Authentic Classroom Management, Allyn & Bacon(1992)などがある。

(2)講演概要

  1. アメリカにおける教師教育改革の動向−教育変革のための協同−
    この講演は、平成13年3月17日に、芸術館において行われた。センター設立記念シンポジウムと同時におこなわれ、100名余の参加者を得た。

    講演においては、レーガン政権期以降の教育改革運動を概観したうえで、教育を変革するための協同関係がどのような過程を経て成立したのかを、カリフォルニア州パサデナ統合学区の事例を通して論じられた。講演内容の詳細については、当該シンポジウム報告書に掲載済みである。

  2. Professional Development School−教職員職能開発学校−
    この講演は、平成13年5月30日に、第一会議室において行われた。これは、東京学芸大学将来計画委員会附属学校(園)小委員会と、教員養成カリキュラム開発研究センターとの共催でおこなわれ、100余名の参加者を得た。
    講演では、Professional Development School(教職員職能開発学校)とは何かが論じられ、次に附属学校を支援する教職員職能開発学校の在り方が議論された。東京学芸大学付属小学校・園からも多数の参加者を得て、活発な質疑応答が展開された。

  3. アメリカの教師教育政策と教員免許制度−Teacher Work Samplingの事例を中心に−
    この講演は、平成13年6月7日に、教員養成カリキュラム開発研究センター会議室で行われ、30名程の参加者を得た。

    講演では、まずアメリカの教員免許制度について概観した後、テネシー大学のR.フレンチ教授を中心にして開始されたTeacher Work Samplingが紹介された。これは、教師の養成と免許交付事業の一環として、教師の仕事の質と子どもの学習の成果の関係を有意義に測定していこうとする活動である。大学がどのように卒業生(教師)の仕事の質に責任を持ちうるか、どのように測定し評価するか、その測定結果をどのように教師にアセスメントし、現職教師のトレーニングへとつなげてゆくか、といった点が議論された。講演の内容については、当センター『研究年報』Vol.1該当箇所を参照のこと。