教科書・教育課程の比較研究会(第6回)

 先般、OECDやIEAの理科と算数・数学の国際的「学力」に関しての研究調査が、話題になりました。我が国でも、昨年と今年の1−2月には、小−中学生を対象とした学習状況調査」がおこなわれ、その結果も発表・公表されました。また、公立諸学校での「学力」調査の実施とその公表があり話題となっています。
 そこで、今回は、「学力調査」そのこと自体について考える上でも貴重な、国際的な「学力」調査に関する比較研究の動向について、清水美憲氏から話題提供していただきます。

 清水先生には、昨年、算数・数学と理科等の国際学習到達度研究(OECD2000年調査・PISA)について、ご報告いただきました。PISA調査は、「市民的リテラシー」の状況を把握し、課題を解析するためのものであることを強調されるとともに、数学・理科の国際到達度評価に関するIEAのTIMMSS調査とは、「ねらい」が異なっている点を強調されました。
 今回は、そのTIMMSS調査の概要・ねらいと調査結果に関わらせながら、「学力」の測定や明らかになった「学力」の像、そして学習指導ならびに学習内容・方法について、話題提供をお願いしました。
 学期末ではありますが、見聞きしている今日の子ども・青年の算数・数学の「学力」の実像をどう捉えたらいいのか、またその捉える方法の適切さ、妥当性、さらには、そこにある課題性とその解決可能性等について、おおいに、話し合いましょう。
 この研究会は、東京学芸大学の学生・院生・留学生・教員に限らず、教育に関心ある学外の方々もご参加いただけますので、お誘い合わせのうえ、ご出席ください。 特に、学校で悩まれている方々のご参加をお待ちしております。

内 容  「国際比較を通してみる日本の算数・数学教科書の特徴
      ─TIMSSカリキュラム分析による世界40カ国の教科書の分析結果から─」

話題提供者 清水美憲氏(東京学芸大学・数学科教育学)
日 時  2003年7月15日(火) 16時30分から18時
場 所  東京学芸大学教員養成カリキュラム開発研究センター 会議室
    (第4部事務棟2階)