氏名:石井里那子(いしいりなこ)
東京学芸大学 教育学部 人間科学課程 心理臨床専攻(カウンセリング)平成12年3月 卒業
現在 千葉県福祉施設職員
出身地:群馬県
学部3年 夏休み課題展望論文:「家族システムの時間的変化」
学部4年 卒業論文:「大学生の高齢者イメージ −介護等体験前後での比較−」
大学生が高齢者に対してどのようなイメージを持っているのか、また種々の要因によってどのような影響を受けるのかを明らかにすることを第1の目的とする。介護等体験での実習を経験した者が高齢者イメージをどのように変化させるのかを明らかにすることを第2の目的とする。
全体的に大学生は高齢者をゆったりとしていて親しみやすい存在としてイメージしている。高齢者と接する機会が多い者は親しみやすく活動的にイメージしているが、機会の少ない者は、性格は穏やかだが消極的で寂しいという世間一般的なイメージを持っている。高齢者問題等に興味関心を持っているものは、高齢者の有能性を認めている。
介護等体験後には不安定で、頼りなく、不自由で空虚というイメージが強くなっている。しかし、親しみやすい・優しいというイメージは変化することなく保持されている。したがって、現実的な衰えを認識しつつも高齢者に対する親しみやすさは低下させていないと言える。また、実際に大勢の高齢者と接することで、「高齢者」という概念にとらわれない柔軟な考え方を獲得することができた者も見られた。