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■シロヤマブキ
■バラ科


花(4月撮影)

●ツヤのある黒豆のような実が枝先に4つ。ちょうど手頃な大きさなので、子どもの時に投げて遊んだ人がいるかもしれません。シロヤマブキは花びら(花弁)も4枚あり、がく(萼片)も4枚の植物です。

よく見かける黄色いヤマブキの花弁は5枚(八重重咲きのものもあります)、萼片も5枚で、枝先に付く実の数も5つです(ただ、全部の実が熟すことはほとんどありません。また、八重咲きの場合は実が成りません)。


実(11月撮影)

●シロヤマブキは、萼片も、花弁も、実も、すべて4。これに対しヤマブキは5が基本です。いろいろな植物を見回すと、花には一定の数の決まりがあることがわかります。このような性質を数性と呼んでいます。

数性4の花には、たとえばカキノキがあります。カキノキは萼片4枚、花弁4枚です。萼片は花弁が落ちてしまってもそのまま残り、実に「へた」として残っていますので、だれでも見たことのがあるはずです。カキノキでは1つの花に実は1つしか付きませんが、実全体は4角形に近い形をしていますね。そして、その雌しべの先は4つに裂けているのです。

●野菜や果物に「へた」がついているものはたくさんあります。そして「へた」に、萼片の名残の付いている実も多いのです。

たとえばミカン、「へた」には小さな萼片の名残が5つあります。そして、ミカンの花弁は5枚です。イチゴの「へた」には大きな萼片が5枚、そして、その間に小さな萼片(副萼片)が5枚ありますが、花弁は5枚です。

つまり、実を見れば、花を見たことがなくとも、花びらの数を当てることができるのです。ちょっとしたクイズに使えそうですね。

●1つの花に雌しべは何本あるでしょうか?小、中、高の学校で習う花には雌しべは1本しかありません。ところが、1つの花に複数の雌しべがある植物もあります。例えばイチゴ、赤い実には、ぷつぷつと黒い種がありますが、あの種の数だけ雌しべがあります。そして、シロヤマブキでは雌しべは4本あるのです。


(4月撮影)


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