花(4月撮影)
●花から伸びている長い枝のことを花柄(かへい)と呼びます。ハナカイドウやサクラは花柄が長いことが特徴です。これに対し、ウメやモモは花柄がとても短い植物です。
花柄の長さは果実にも表れます。サクラの果実やサクランボ(サクランボはセイヨウミザクラの果実です)には、長い柄がついていますが、あれは花柄の部分なのです。ウメやモモの果実にはお印程度の柄しかついていませんが、これは花柄が短かったためです。そうなると、ハナカイドウは果実が実れば、長い柄をもつことが予想できますね。それでは、リンゴの花の花柄はどうでしょう?答えはお察しの通り、長い花柄がついています。
花(4月撮影)
●ハナカイドウの属名はマルス・ハリアナ(Malus halliana)といいます。マルスは古代ギリシャ語のμηλον(ミーロン)に由来したラテン語でリンゴのことです。つまり、ハナカイドウはリンゴ属の植物なのです。ですから、リンゴの学名はマルス・プミラ(Malus pumila)(プミラは矮性という意味)です。
●リンゴ属には約30種があり、北半球の温帯に分布しています。この中から品種改良がおこなわれ食用となったのがリンゴで、ハナカイドウは観賞用に改良されたものです。カイドウは「海棠」と書きますが、これは海外からきたヤマナシ、あるいはズミを意味します。
(4月撮影)