初濃度の求め方

過酸化水素の硫酸酸性溶液に過マンガン酸カリウム溶液を加えると、次式のような酸化還元反応がおこる。

5 H2O2+ 3 H2SO4+ 2 KMnO4→ K2SO4+ 2 MnSO4+ 5 O2+ 8 H2O (1)

すなわち、過酸化水素は次のように酸化され、

H2O2→ O2+ 2 H++ 2 e-                (2)

過マンガン酸イオンは次のように還元される

MnO4-+ 8 H++ 5 e-→ Mn2+  + 4 H2O         (3)

電子1個の授受に対応する酸化剤または還元剤の量を1当量という。
過マンガン酸カリウム1モルは5個の電子と対応するので5グラム当量である。
酸化剤と還元剤は当量ずつ反応する。
したがって、酸化還元反応の終点が分かれば、酸化剤または還元剤の量を滴定できる。
過マンガン酸カリウムを過酸化水素水に滴下する場合は、Mn2+ がほとんど無色であることから、きわめて少量の過剰 MnO4-の淡紅色によって終点を見分けることができる。

式(3) の 8 H+ の項から明らかなように、水素イオン濃度が非常に重要な役割を担っている。水素イオン量が少ないと、生じた Mn2+ が MnO4-を分解し、過マンガン酸カリウムの酸化作用が完全には行われない。