個人レベルのテロ対策
アメリカにおける同時多発自爆テロ、および今なお犯人不明のまま被害が拡大している炭疽菌テロのせいで、日本でもテロ対策グッズが売れているようです。
典型的なのがガスマスク。
でも、ガスマスクというものは、対応すべき物質ごとに異なるフィルターを使わなければならない上に、有害物質が散布される前に装用していなければ役に立たないのだそうです。
つまり、テロ関連でガスマスクを最も有効に活用できるのは、これから炭疽菌やサリンを散布しに行くテロリストの皆さんということになります。
次に、生物・化学(以下BC)兵器が使用されたとの情報を得て、救助や除洗のために駆けつける、警察、消防、自衛隊などの皆さん、といったところでしょうか。
いずれにしても、民間人が万一に備えて用意するには、ガスマスクはコストパフォーマンスが低すぎるアイテムです。ガスマスクの製造業者でさえ、問い合わせの電話には購入を見合わせるようすすめているとのことです。
そんなわけで、テロが実行されてしまったら、民間人にできることはほとんどありません。むしろ、民間人はテロの抑止に寄与すべきです。
例えば、時限式の爆弾やBC兵器を仕掛けやすい場所として、公共の場所におけるゴミ箱があります。本当にテロを未然に防ぎたいなら、ゴミ箱の設置主体はただちにゴミ箱を封鎖または撤去すべきです。
そして、本当にテロに遭いたくないなら、民間人は街にゴミ箱のない生活に耐えるべきです。自分が出したゴミは、責任を持って自宅に持ち帰る、それを徹底するだけで、テロの危険性はずいぶん低くなります。
もちろん、新幹線の中で食べた弁当のおりを、座席の下に押し込んで下車するようなこともしてはいけません。
ちゃんと暮らすだけでテロに遭う確率が下がるなら、安いものだと思うのです。
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