私達、洋画研究室は洋画を代表する油絵を中心として、日々研究と制作活動を続けてまいりました。
洋画研究室は、教育系のA・B類と教養系のG類に分かれ、二つの研究室から構成されています。
A・B類の学生は3年次から研究室に所属し、岡田忠明教授の指導の下、美術教育を軸に置きながら、洋画の研究・制作活動をしてきました。また、G類の学生は金子亨教授の指導の下、2年次から研究室に所属し洋画を専門的に学び、技術や知識を深め、描写力を磨き、更に積極的に学外で発表するなどの活動をしてきました。在学中ご指導いただいた先生方に深く感謝の意を表します。
今回の卒業・修了制作展では大作と自画像を出品しています。未熟ではございますが、本学で学んだことの一端なりとも、作品を通じて表現することができたらと思います。
御高覧賜りますようお願いします。
東京学芸大学日本画研究室では、日本画の技術や知識の習得は勿論のこと、教育学部に所属する者として様々な美術分野の基礎も学びながら、それぞれの制作に取り組んでいます。
また、学内の活動だけでなく、学外での展覧会開催や教育実習などの経験が、多角的に自身の作品を見つめる機会となり、広い視野で美術と向き合いながら知識・技術の向上に努めてきました。
本展示には、今までの大学生活で得た知識や経験を基に、様々な想いが込められています。個々の表現を追求し描いたこの作品を集大成として終わらせるのではなく、これからの人生の糧とし、それぞれの道を歩んで行きたいと思います。
どうぞごゆっくりとご覧ください。
版画研究室の活動は5月に行う素材研究ツアーから始まります。
8月の子ども講座では、2日間に渡って町田市立国際版画美術館で、小学生たちに回転版画を教えています。
7月の早苗展と11月の茜展では毎年それぞれが力を入れて制作に励んでいます。
12月の大学版画展では、全国の大学生の作品が集結し、互いに刺激し合い、交流を深めています。
卒業制作展ではこれらの活動を通して学んだことを作品として表しました。
様々な技法を用いた多種多様の作品をお楽しみください。
彫刻研究室は、様々な素材を用いて、自分の表現力を最大限に発揮することができる場です。
粘土を中心に金属・樹脂・石膏・木材・石材など、それぞれ興味のある素材を生かして制作しています。
モデルを使い、人体の動きをじっくり観察し制作する授業や、鋳造や溶接での作品作りは、非日常的で大変貴重な経験を与えてくれます。
自分の手と目で素材を選び、確かにそこに存在する立体と向き合って表現することは、技術を高めるとともに自己の考えをも深めることができます。
素材のエネルギーを感じながら、対象や自己と対峙する時間は彫刻制作にとってとても大切なものです。
彫刻の学生は、学年の壁を越えて互いに協力し合い、また刺激し合って切磋琢磨し、日々新しい立体の可能性を探しながら制作活動に取り組んでいます。
金属工芸研究室では、鍛金・鋳金・彫金という3つの分野のうち、主に鍛金という技法を用いて作品を制作しています。
鍛金とは銅や真鍮(しんちゅう)、鉄、アルミなど様々な金属板を当て金という道具に当て、木槌や金槌で叩いて形を作る技法です。
私たちの扱う金属は始めはどれも同じ板ですが、制作者それぞれが素材との対話を通しながら金属の特性や性質を理解して制作することで、作品は自身の成長とともに多種多様な造形や表情へと変わっていきます。
4年間・2年間の集大成を、来場された皆様の心に少しでも感じさせるものを残せることができれば、私たちは幸いです。
木材工芸研究室では、木のカトラリーなどの小さなものから、オブジェ、家具や楽器といった大きなものまで、木材の魅力を活かした作品づくりをしています。
また、創作活動だけでなく、「木」という生きた素材を教育現場でどう活かすかを模索し、ボランティア、ワークショップ、小学校での授業と、研究員一人一人が様々な活動に取り組んでおります。
この度、60回目になります卒業制作展「美×育-growing up
with art-」では太田朋宏教諭のご指導の元、反り曲がり割れることもある生きた木と一緒に、ご来場下さった皆様が、ふと足を止める、そんな作品に仕上げるべく奮闘しました。
コンセプトも一緒に展示してある作品は一緒に読んで頂き、じっくりと鑑賞して頂けると幸いです。
準備中です。
環境・プロダクトデザイン研究室では鉄矢悦朗准教授のご指導のもと、「モノ・コト・バ」作りを合言葉に、相手に自分の考えをわかりやすく伝えることをデザインとして活動しています。
主な内容には、研究室内だけでなく、お互いの専門性を活かした他学科との共同展示会やワークショップなどがあります。また様々な地域の人々との地域振興や産業の活性化を目指しながら、人との関わりを大切にしていく活動を行っています。
このような人との関わりや同じ目的に向かって試行錯誤するコトが新しい視点を生み、身近なモノへの再発見に繋がると考えます。
そして教育現場を見据えて考えることができる環境を活かし、更なる教育とデザインの可能性を広げるため日々挑戦・研究をしています。
私たちは美術を通して人が生きているということを肯定し、多様な価値観の中で豊かな思想を持つことが、現代の社会を開くことになるのではないかと考え、美術科教育を研究してきた。時代とともに求められるものが変化し、教育も美術も現代的な課題を抱えている。これに対し、私たちは教育現場に赴き実践をつんだり、美術教育の歴史的理念をとらえ直したりしていくことで課題解決の糸口を探ろうとしている。さらに問題意識を共有して議論を重ね、実践に生かそうとしている。
「なぜ教育に美術が必要なのか。」
「子どもが表現・鑑賞を行うことにはどんな意味があるのか。」
私たちの研究はこのような問いを論理や実践において社会に問い続けていくことで前進していけるはずである。
私たち芸術学研究室の学生は、日本美術史及び西洋美術史の軸とし、自らの興味ある分野やテーマに沿った研究をしています。その研究内容は古代・中世・近代と幅広く、美学を専門とする学生もいます。
他の文学部所属の芸術学専攻と比べて、当研究室は美術科所属なので、学生は学部1年・2年の時、他の美術科専攻の学生と一緒に制作授業も取らなければいけないところは大きな違いです。
学生各自の研究の発表場として、現在週に1回実施している美術史ゼミがあります。教員と学生で行っているこのゼミは、発表者自らは勿論のこと、他の学生の研究をより高める場となっています。その集大成とも言える毎年の卒業論文発表会は今年も例年通りに行われる予定なので、足を運んでいただければ光栄です。
人と人とのあり方、または関係性、それらをつなぐコミュニケーションや対話を主に、様々な媒体を使って制作をおこなう研究室です。
その手法は各研究生によって異なり、日々変わり続ける環境や状況、また様々な対象物に応じてアクションしています。
私たちが考えるコミュニケーションのあり方や人と人との関係性を、様々なものづくりを用いて促進していくことを目標に、研究しています。