目次
構成主義の学習観
主体的、能動的な学習と学習者像
構成主義的学習の特長
マルチメディアの特長
構成主義的学習とマルチメディアの接点
ナビゲーション (Navigation)
迷子 (disorientation) の支援
今後の課題
(1)子ども一人ひとりは、彼らが持っている思考の枠組みをもとに、外部のさまざまな事象に働きかけ、彼らそれぞれが独自の論理を駆使して知識を構成していく
(2)従来の子どもの「精神白紙説」を否定
(3)主体的、能動的な学習と学習者像の想定
(1)主体的な学習には、子どもの興味・関心が重要な要素
構成主義における子どもの興味・関心は、子どもたちが「それまでに何を知っているか」によって説明される。そして、
(2)能動的な学習には、事象に働きかける動機が重要な要要
(3)ウィットロック(1983)の生成的学習モデル
- 動機の形成は、関連する記憶(先行経験)と密接に関わっていること、
- さまざまな経験からの意味構成への道筋は、それらの経験とともに始まるのではなく、それらの経験に対する選択的注目から始まる。つまり、動機の機能は情報に対する選択的注目であること
- 構成主義は、まず学習者の実態を十分に把握することから始まっている
(2)知識や思考の領域固有性の重視
- 知識や思考はそれが獲得される領域に固有なものである
(3)長期記憶における知識の結合態様の重視
- 学習者のスキーマを明らかにすること
- 学習者の実態調査研究は、一人ひとりの学習者の長期記憶の中で知識の結合の探求
(1)マルチメディアは、
- ディジタル技術の進展によって、文字、画像、音声などすべての情報がディジタル化され、通信技術にも助けられて、メディア同士の垣根が無くなって融合したメディア
- 大容量の質の高いディジタルデータ
- 「非直線性」を特色とする、リンク機能で結合されたノードのネットワークへの蓄積
(2)学習者
- 融合されたメディアの中で、探索活動を通じた強くすぐれた「相互交渉」
- 「思いのままに」「感性に応じて」「拾い読み」「個別的な情報」(「パーソナルな情報」)カスタマイズ」
(1)学習者の持つ知識の構造を明確にするような長期記憶のメカニズムを明らかにする調査研究の一助としてのマルチメディアの作成と活用
(2)例 ランダウ(1990)
学習者が、組み込まれた情報に
- 期待感を持ち、
- 彼らの探索意欲を刺激し、
- 彼らにとって有意味な知識の関連性が予測できるような
- 情報のリンクを張ること、
- 関連づける思考を刺激すること、など
利用者
(a)自分のいる現在の状態の位置を確認すること、
(b)現在の状態や位置と、他の情報との関連について検討をつけ、今後どのような方向性をもって進むべきかを考えること、
(c)今後の方向性も見失い、もう一度、初期の段階からナビゲートすることを望むときには出発点に戻れること、そして、
(d)直接的にリンクされていない、つまり利用者にとっては、さまざまな構造や関連性が直接に見えない情報の中を探索し、その中で、やがて自分自身で関連性を見つけることができるように、工夫されなければならないこと-そのため
開発者
(e)ドキュメントを明示する方法
1)概念地図、
2)進路を示唆するフローチャート、
3)タイムライン、
4)自然物、
5)アウトライン、
6)それ自身の全体像を記述したテキストの組み込み
容易にアクセスできるような、情報の構造を反映した全体図の使用。
ただし、利用者等に対して情報間の関連をどのように、構造化することができるのかということについては何等の示唆も与えてはならない。
(1)構成主義的な学習観
- 長期記憶のメカニズムの調査研究やその解明については未発達
(2)マルチメディア-知的情報処理の道具-
- 我々の日常の情報処理のしかた−「ノンリニヤー」−
- インターフェイスの改善(WYSIWYG)−ユーザーフレンドリー
個々の学習者、利用者の思考にそって、いっそう鋭敏に反応
(3)学習に対するマルチメディア固有の質的な構造つまりリンクの構築
(4)教材を設計し開発し実践的なデータを収集、分析などし、真に一人ひとりの学習者の学習過程と知識等の構造を明らかにすること
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