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東京学芸大学 男女共同参画推進本部
Office of Promoting Gender Equality at Tokyo Gakugei Univ.

ニュース&イベント

第22回男女共同参画フォーラム
「隠れていない・・・<ジェンダー・バイアス
    ―男性学と性教育からダイバーシティへ―」

【掲載日】2017.08.31

今回のフォーラムは小金井祭時に開催します。

日時:平成29年11月3日(金・祝)14:00〜18:00
場所:講義棟(S棟)S410教室
参加:予約不要、参加無料
どなたでも参加できます。
講演:
「男性学の射程と現代日本社会の諸相」 多賀 太(関西大学教授)
「男子の性教育」 村瀬 幸浩(日本思春期学会名誉会員/元一橋大学講師)
座談会
 講師と学生サポーターによる座談会
 コメント:金子真理子(東京学芸大学教授)
*本会は本学教員FD研修会の認定を受けています。

  学校現場や日常的な場面で無自覚に再生産されるジェンダー・バイアスは、これまで「隠れたカリキュラム」として批判的に検討されてきた。   男女別の名簿や席順、「くん・さん」などの呼び分けや、実験・課外活動での役割分担、オモチャの色分けなど。

しかし、実情はいまや、それらが隠れてさえいない状況にあるのではないか。この間、男女共同参画社会にむけた取り組みや、女性活躍推進が高唱されるなか、 メディアやSNSで日々流される情報は、むしろジェンダー・バイアスを露見させることが多い。また、本学の学生が教育実習先や就職活動で見聞きし実感するのも、 「女らしさ」「男らしさ」といった社会規範が強固に残る現状であり、それが公的言動や指導にまで溢れだし、時にはハラスメントにまで発展する深刻な事態である。

他方、若年女性の専業主婦願望が増大する一方、男性の生きづらさや自殺率の上昇、シングルファーザーのかかえる困難や非正規・男性労働者の低賃金、 孤立化する老後といった社会問題も顕在化している。男性をめぐるこうした現象は、それ自体、緊急の対策を要する課題であるが、同時にそこには、ジェンダー化された規範が貫徹せず、 むしろその綻びや不完全さが兆候として現れていると見ることもできるだろう。規範を攪乱する対抗的な文化や取り組みとともに、こうした兆候をていねいに拾い上げていくことは、 私たちが今後、多様性(ダイバーシティ)を尊重する社会を展望するうえで欠かせないステップになるのではないだろうか。

これらのことをふまえ、今回の男女共同参画フォーラムでは、そうしたジェンダー・バイアスが散見される現状を、男性学と性教育の視点から再検討し、「男らしさ」という呪縛がもつ否定的な効果を明らかにしていきたいと思う。

 

第22回男女共同参画フォーラム  

フォーラムのチラシはこちら.pdf