図書館に魔女がやってきた
2025-09-30 14:13 | by 野呂 |
日本でも有名になってきた10月31日の「ハロウィン」ですが、モチーフとしておばけ以外によく「魔女」が登場します。
「図書館に魔女がやってきた」をテーマに4年生を想定してブックトークを作ってみました。
今日は、「図書館に魔女がやってきた」というテーマで本を紹介します。
突然ですが、みなさんは、「魔女」に会ったことはありますか?
絵本や小説、テレビやマンガなどで出てくる「魔女」・・・きっとみなさん、それぞれに色々な「魔女」のイメージがあると思います。
まずは、本を通して「魔女」に会いにいきましょう。
紹介するのは、『たくさんのふしぎ傑作集 魔女に会った』(資料①)です。
資料①
『たくさんのふしぎ傑作集 魔女に会った』
(角野栄子∥文 みやこうせい∥写真、福音館書店、1998)
ISBN:978-4-8340-1521-8
この本は、魔女が登場する外国のお祭りを紹介しています。
例えばドイツの北・ハルツ地方にあるお祭りでは、魔女料理や薬草入りの魔女のお酒が提供されているそうです。食べてみたくなりませんか。
それだけではありませんよ。魔女ゲームに挑戦してちゃんとできると、ほうき運転免許証がもらえるのです。
この本に出てくる魔女は、お祭りだけではありません。
ルーマニアにいる本物の魔女、ニッツァさんについても書かれています。
本物の魔女なんて素敵な響きですね。
さて本を通して魔女に会えたなら、お次は自分が魔女になってみたくなりませんか。
そんな時に読んでほしいのが 『魔女の一日 魔女になるための秘密』(資料②)です。
資料②
『魔女の一日 魔女になるための秘密』
(飯島都陽子∥作 山村浩二∥絵、金の星社、2023)
ISBN:978-4-323-03402-7
この本には、魔女になるためのひみつがぎゅっとつまっています。
例えば、魔女はどんな風に1日を過ごすのでしょう。
魔女は一日にしてならず。
夜明け前に森でハーブを採り、きちんと三食食べながら薬を作ったり、魔術の勉強や空を飛ぶ修行をしているとのこと。
この本の最後には、あなたが魔女としての素質があるかをチェックするリストもついています。
最初の2冊の中にも出てきましたが、魔女にはとって「薬草」、つまりハーブはとても大切な存在です。
みなさんはハーブときいて何か浮かびますか。
有名なのは、ラベンダーでしょうか。シャンプーや香水としてよく使われていますね。
ピザの上にのっているバジルはどうでしょう。スーパーの野菜売り場などでもみかけますよね。
ハーブとは、生活の中で役に立つ植物のことです。お料理に使うコショウなどのスパイスもハーブの一種で、実は春に見かけるあのタンポポもハーブなのです。
そう言われると、ハーブはすごく身近な存在ですね。
この『ふしぎなチカラをもっている ハーブの世界』(資料③)は、ハーブについての説明やハーブティーやポプリなどの作り方も紹介されています。
魔女になるための勉強をしたい人も、ハーブに興味を持った人も、手に取ってみてください。
資料③
『ふしぎなチカラをもっている ハーブの世界』
(真木文絵∥著 村上志緒∥監修、岩崎書店、2024)
ISBN:978-4-265-08669-6
最後に、魔女といったらの1冊を紹介します。
魔女とホウキ、黒猫のイメージを世に広めたのは、やはり『魔女の宅急便』(資料④)ではないでしょうか。
資料④
『魔女の宅急便』
(角野栄子∥著、福音館書店、1985)
ISBN:978-4-8340-0119-8
主人公である魔女の少女キキは、相棒の黒猫・ジジと一緒に魔女の修行のため、よその町へと旅立ちます。
住むと決めたコリコの町で、空飛ぶ宅急便として頑張るキキ。
この本は、スタジオジブリで映画化されているので、「映画を知っているよ!」という人も多いと思います。
しかし原作は、映画とはまた違って、キキの成長をじっくりと描いているのです。
この本を読めば大人になったキキにも会うことができますよ。
『魔女の宅急便』は、全6作。
またキキと関わり、支えてくれた周りの人のお話が描かれた特別編が2冊あります。
ぜひ秋の夜長に読んでみてはどうでしょうか。
(東京学芸大学附属世田谷小学校 司書 野呂昭子)