お正月にちなんだ課題と展示

2014-01-15 09:14 | by 村上 |

 中学1年生の家庭科の冬休みの課題は「日本各地のお節料理について調べる」というものです。毎年2学期の終わりから3学期初めにかけて、図書館では関連資料を並べたコーナーを作っていますが、今年はそこに3年生が授業で作ったフェルトのお節を特別に展示させてもらいました。

 写真ではよくわからないかもしれませんが、お重には海老やかまぼこ、酢ばす、こぶまき、栗きんとんなどの日本独特のお節が実に丁寧に作られています。きっと小さな女の子がこんなおもちゃをもらったら最高ですね!このお節は、この後作り手の従姉が住む外国の学校に送られ、日本文化を学ぶために一役買うことになるそうです。

 3年生が作ったフェルトのおもちゃの中には、お正月にピッタリの福笑いも。ちょっとだけ飾らせてもらいました。図書館に作品を飾っておくと、装飾としても素敵ですが、来年、再来年、自分達もこのようなものを作るんだ・・・ということを意識してもらえるという利点があります。このように半年かけて作ったおもちゃは、本人が望めば返却しますが、「役立ててくれていいです」という生徒のおもちゃは保育園や幼稚園、病院などに寄贈しています。来年からは、図書館に飾ることも選択肢にいれてもらってもいいよね・・・と家庭科の先生と話しています。

 「幼児に役立つものをつくろう」中3家庭科の授業は、データベース事例A0062に掲載しています。

東京学芸大学附属世田谷中学校 村上恭子

 
東京学芸大学 「学校図書館サービス特論」 の学生たちも、お正月課題に取り組みました。

東京学芸大学では、総合教育系において前田稔准教授の「学校図書館サービス特論」という選択科目が、開設されています。学校図書館運営専門委員会の司書部会メンバーが特別講師として招かれ、学校図書館の実際をお伝えして応援をしています。

2013年12月27日は 東京学芸大学附属小金井小学校のなでしこ図書館(約2万冊)を会場に、「学校図書館メディアの構成」ということで、選書と分類、排架、配置の話をさせていただきました。
 
学習センターとして、「何年生がいつ、どの教科で、どんなことを学ぶのか」を知らずして、選書はありえません。
 小学生だけど、子供扱い100%にはしない選書 (時には中高生向けや一般書も入れます!)
 同じ本40冊より、同じテーマの違う本⇒読み比べできる環境
などを話し,書棚には選んだ大人の子どもが成長への願いが込められていると語りました。

演習は カリキュラムの中からある単元に合わせて、紹介したい本を探して紹介すること
      クリスマス展示・掲示を外して、お正月の本の展示を行うこと

お正月展示では〈十二支〉〈季節 行事 飾り 晴れ着〉〈コマ 凧 かるた)〈料理 たべもの〉などを、あっという間に選んで、展示をしてくれました。(馬)は既に抜いてあったので、一緒に飾りましたが、こたつといえばみかん!と学生が選んだ『あたらしいみかんのむきかた』(岡田好弘著 小学館 2010)の表紙はなんと今年の干支〈馬〉でした。
なかなか子どもの本にふれる機会がないので、実際の学校図書館に身を置き、棚の本を探して抜く作業は、面白く楽しい演習だったと学生たちには好評でした。
 読書だけでなく、行事や時事問題、学習内容にあわせた本による啓発の素材と方法を学んでいってもらったと思います。










                                     東京学芸大学附属小金井小学校 中山美由紀

次の記事 前の記事 [ 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 ]