みんなで笑おう

2025-09-09 10:15 | by 野呂 |


読み聞かせの醍醐味の一つが、笑いを共有できることですよね。
一人で読んでくすっと笑うのも楽しいですが、クラスのお友達と同じ絵本を読んでみんなで笑うことは「本っていいな。楽しいな。」と感じてもらう大切な機会ではないでしょうか。

楽しい絵本はたくさんありますが、今日は4冊、ご紹介したいと思います。

『でんせつのきょだいあんまんをはこべ』

サトシン∥文 /よしながこうたく∥絵  講談社、2011   ISBN:978-4-06-132481-7


『でんせつのきょだいあんまんをさがせ!』は、『給食番長』シリーズでお馴染みのよしながこうたくさんのイラストです。
子どもたちはインパクトのある絵柄にぐっと心を引き寄せられます。

ある日、突然空から落ちてきたのは、雪山・・ではなく伝説の「あんまん」。
ありの長老様の「温泉まんじゅうよりも大きい、まんじゅうの王様のようなもの。」という一言に大興奮したありたちは
巨大あんまんを運ぶべく一大プロジェクトを立ち上げます。

果たしてありたちは無事にあんまんを運ぶことができるのか。
そもそもほんとうに「あんまん」なのか?その中身は?
最後まで読むと子どもたちの「そういうことかー!」という笑い声が響きます。

『うろおぼえ一家のおかいもの』

出口かずみ∥文・絵 理論社、2021  ISBN:978-4-652-20418-4

「鶏は三歩歩くと忘れる」ということわざがありますが、
次に紹介する絵本は、とってもわすれんぼうなあひるの一家のお話です。
お父さん、お母さん、お兄さんに弟と妹。
みんなそろいもそろって「うろおぼえ」しかできません。

ある日、お母さんに買い物を頼まれますが、もちろんうろおぼえなので何を買うべきかわかりません。
買い物の途中でヒントをもらいながら少しずつ思い出していく一家ですが・・・。
子どもたちはお話を聞きながら、一生懸命あひるの一家が買うべきものを考えてくれることでしょう。

『おとうふ2ちょう』くろだかおる∥文 /たけがみたえ∥絵
ポプラ社、2020年  ISBN:9784591167724


たし算を学ぶ時期の1年生に必ず読むようにしているのが『おとうふ2ちょう』です。
お母さんに頼まれて「しょうゆとごまあぶらとおとうふ1ちょう」をおつかいに行くお兄ちゃん。

帰り道、お母さんから「おとうふをもう1ちょう買ってきて。」と再度頼まれますが、遊びに行きたいお兄ちゃんは小さなウソをついてしまいます。

仕方なくお母さんは、下の兄弟たちにおつかいを頼むことに。
でも兄弟たちは大きなかんちがいをしてしまい、おとうふの数が大変なことに!

「おとうふ1ちょうともう1ちょうで、おとうふ2ちょうだね!」

「だめだよ!買いすぎだよー!」「そんなに食べられないよー!」

楽しく読み聞かせに参加してくれること間違いありません。

 

『マイク・デービス』

サンドウィッチマン∥文 / 杉﨑 貴史∥絵 / 倉本 美津留∥絵
岩崎書店、2018年   ISBN: 9784265079841

笑いのプロに力を借りるならば「お笑いえほんシリーズ」がおすすめです。
お笑い芸人のみなさんが書いているこのシリーズの中で、私がよく読むのは『マイクデービス』です。
書かれたのは、小学生にも大人気の「サンドウィッチマン」のお二人。
低学年から高学年まで、お腹を抱えて大爆笑を巻き起こすことができる1冊です。
読み終わると、「もう1回読んで!」「この本、他のシリーズないの?」と毎回言われます。

ぜひ読み聞かせしてみてください。

(東京学芸大学附属世田谷小学校 司書 野呂 昭子)


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