校長より

校長

校長からの挨拶

東京学芸大学附属
竹早中学校 校長

岩田 康之

ごあいさつ

 東京学芸大学附属竹早中学校のウェブサイトにようこそ。
 2026年4月より校長を務めております岩田康之です。専門は教育学で、教師教育のシステム論・カリキュラム論の研究と実践を永らく手掛けてきました。本校が生徒の皆さんにとって豊かな学びの場となり、また教職員にとっては豊かな教育実践・研究の場となるよう、校長として努めてまいります。

「温故知新」の学校づくり

 本校が位置する竹早校地には、1900年に東京府女子師範学校が、東京府立第二高等女学校(現・都立竹早高等学校=本校に隣接)に併設される形で設置され、そして実習や実践研究の場としての附属学校園も整備されました。特に女性教員の養成には長い歴史を持っています。
 その後戦後の学制改革に伴い、1948年に設置された東京第一師範学校女子部附属中学校が本校の源流です。以来80年にわたり、中学校での教育と、その実践に根差した開発研究を続けてきました。そうした歴史と伝統を大切にしつつ、刻々と変わる時代や社会の動向にも対応し続ける「温故知新」の学校を作っていきたいと思っています。

生徒も育つ、教師も育つ

 「教師」に相当する英語は teacher ですが、実際の先生方は teach (教える)以外の仕事もたくさん抱えており、そのことが昨今の教師たちの多忙化の原因にもなっています。東アジアの、漢字を使う地域で言う「師」には、人格的なお手本という含意もあります。仏教・儒教圏での教師は「学徳を身につけた人」とみなされ、それは英語で言う「教えること(teach)」のプロとしての teacher より大きな存在です。ですから日本(をはじめとする東アジア)の学校は、人格形成の場でもあるのです。ひとりひとりが高いレベルの知識や技能を身につけるだけでなく、互いを尊重して学びあう中で、人格的にも高められていく、それが学校という場です。
 古代中国の『礼記』の中で教育のあり方を説いた教えに、「教学相長ず」という言葉があります。教えることと学ぶこととは一方通行ではなく、互いのやりとりの中で生徒も成長し、先生も成長する、そういう教えです。私もこれまでに、授業の中で学生に質問されたことの答えを探そうとして色々調べていて、それをまとめたら論文ができてしまった、という経験が多々ありました。生徒たちがきちんと学びちゃんと考え、真剣な問いを発する。先生方はその問いに誠実に応え、ともに成長する。本校がそういう教学相長の場であってほしいと願っています。
 まずはいろんなことに対して好奇心・探究心を持ってください。そして関心を持ったことがらをとことん突き詰めてみてください。竹早中学校の先生方はそうした生徒たちの主体的な学びを多方面からサポートします。

知的な基礎体力を培う

 『礼記』の頃とは違って今は様々にツールが発達し、自分の頭をあまり使わなくても多くの情報を手際よく収集したり整理したりができるようになっています。そういう世になっても、いわゆる「地頭」、つまり知的な基礎体力は、どれだけ自分の頭で考えたか、その蓄積によって培われるものです。これは昔も今も変わりません。
 本校の生徒たちには、様々なツールを駆使して情報を集めたり分析したりできるようになってくれることを願っていますが、それ以上に、そうして集めた情報の質を自分で見極め、さまざまな手法を用いて分析して立論し、外向きに発信できる人になってほしいと願っています。そのためには、自分の頭で考え抜いてください。
 生徒である間には、知的にも、体力的にも、精神的にも大きく成長します。卒業後も「竹早中学校で学んでよかった」といつまでも振り返ってもらえるような学校であるように、みなさんにとっての豊かな学びの場を支えていきたいと思います。

東京学芸大学附属竹早中学校
校長 岩田康之