音楽学研究室


吉川 文(よしかわ あや)
私たちの周りには様々な音楽があふれ、ごく当たり前にそれを楽しんでいますが、改めて「音楽とは何か」を考えると、これはなかなか簡単に答えられるものではありません。音楽学とは、この「音楽とは何か」を問うもので、「音楽」に迫る切り口は様々です。私自身は西洋音楽を歴史的に研究し、特に中世・ルネサンス期の音楽を専門としていますが、この時期は私たちが普段利用している五線譜が形を整えていった頃でもあります。音楽をどのように記録しようと工夫したのかを探ることで、その頃の人たちは音楽をどのように考えていたのかを垣間見ることができますし、それは今、私たちがどのように音楽を捉えているのかということと無関係ではありません。「音楽」について様々な視点から考え、視野を広げることで、より深く豊かに「音楽」と向き合う機会を得て頂ければと思います。
 
東京芸術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院音楽研究科修士課程、後期博士課程修了。東京芸術大学非常勤講師、フェリス女学院大学非常勤講師などを経て、現職。西洋中世学会、日本音楽学会において常任委員、編集委員等務める。訳書に『グレゴリオ聖歌の世界』、共著に『はじめての音楽史』。


業績