演劇学研究室


花家 彩子(はなけ あやこ)
演劇と教育の関係について研究しています。しかしこの説明は非常に曖昧で、この言葉から想像される実態や活動には大きな差がある、ということには自覚があります。学芸会や部活動はもちろんのこと、子どもや地域の人々のために開かれた劇場の活動、演劇の専門家による一般の人々と共に行われた演劇作品の制作、または何らかの目的のために取り入れられた演劇的な活動、など、演劇と教育の関係にはさまざまな側面があり、一筋縄ではとらえきれない幅広さと可能性があります。わたし自身は、今は、そのような「この活動のことを残しておきたい!」という欲望の元に書かれた実践の記録を読解することに力を入れています。特に関心を持っているのは1990年代の如月小春による実践の記録についてですが、このほかにもさまざまな演劇活動の実践記録があり、これらの整理にも着手しています。
 
東京学芸大学連合学校教育学研究科(博士課程)修了。論文に「「劇あそび」における遊びの所在 小池タミ子『幼児の劇あそび』における遊びの現象学」(『演劇教育研究』9号)、「九〇年代の如月小春の可能性―『A・R―芥川龍之介素描―』と「八月のこどもたち」―」(演劇学論集57号)など。