① 意思表示をする
不快な思いをしたら,できるだけ相手に直接自分の気持ちをはっきり伝え,きっぱり拒否しましょう。他者の意に反する言動により不快な思いや恐怖心を感じたときは,まず自分が悪いのではないかと思うのではなく,自分が感じた通りに勇気をもって「ノー」といいましょう。相手が気づいていないこともありますから,それだけでその後の被害がくい止められることもあります。
② 第三者が味方する
しかし,なかなか自分から拒否をできないこともあります。もし,各種のハラスメントと思われる事態に遭遇したら,第三者はすぐに弱い立場にある人の味方になってあげてください。不快な場面を目撃したら,すぐ注意しましょう。見て見ぬ振りをしているということは,それらのハラスメントを容認しているということでもあり,それによって弱い立場にある人は一層傷つくことになります。誰もがそうしたことをさせない態度を示すことが必要です。
③ 各種のハラスメントを許さない環境を作る
私たちは誰でもハラスメントの被害者になる可能性があると同時に,誰でもハラスメントの加害者になる可能性もあることに注意しなければなりません。自分の言動がハラスメントに該当するという意識がなくても,相手はひどく傷ついていることがあります。また,一般に「性の違い」や「社会的立場の違い(教員/学生,先輩/後輩など)」が優劣の違いに結びつくような言動を許す環境は,ハラスメントを生じさせやすい土壌を作っているといっても間違いではありません。キャンパスの全構成員が侮蔑的言動に敏感になり,そうした言動を排除する環境を作っていくことが求められています。
私たちは個々人が何を不快に思うかについて気を配る必要があります。
相手の気持ちを気遣うことは,セクシュアル・ハラスメントに限らず,
さまざまな人権侵害を防ぎ,望ましい人間関係を築くための当然の配慮です。
① ハラスメントを受けていると思ったら
a.記録をとる
ハラスメントと思われる行為について,日時,場所,行為の内容,第三者が居合わせたか否か等,なるべく詳しく記録を取っておきましょう。
b.相談する
なるべく早く相談しましょう。(相談のしくみ,p.2参照)本学では相談員がおり,秘密を厳守しますので,相談してください。一人だけで悩んだり,我慢したりせず,信用できる友人や教職員などに事実を明かし,相談しましょう。悩みを分かち合うことも大切です。
② ハラスメントと思われる場面を目撃したら
a.注意する
不快な場面を目撃したら決して放置せず,すぐ注意しましょう。
b.被害者の相談相手になる
被害者の側に立って相談相手になり,精神的に支えてあげましょう。必要な場合はメモを取っておき,証人になってあげましょう。また,被害者に相談窓口まで行くように勧めたり,相談窓口まで同行してあげましょう。
もし加害者になってしまったら,一人で悩まず相談しましょう。自分がハラスメントをしたつもりがないのに,訴えられた時はしっかり説明しましょう。