近年、ウェルビーイングは国や自治体の教育政策、さらにはOECDをはじめとする国際的な教育指針においても、重要なキーワードとして位置づけられています。国内外のこうした潮流のなかで、教育現場におけるウェルビーイングの可視化と活用は、今や不可欠な取り組みとなりつつあります。
一方で、ウェルビーイングは多面的な概念であるため、定量的に可視化することが難しく、現場ごとの状況に即した指標づくりが求められています。そこで本プロジェクトでは、教育委員会との対話を重視し、自治体の教育ビジョンや教育施策、学校現場や地域の実情に即した独自のウェルビーイング指標を共同で開発。児童・生徒、教職員等の状態を定量・定性的に測定・分析することで、学びの質や成長の変化を継続的に把握する仕組みづくりに取り組んでいきます。
また、将来の教育を支える担い手の育成にも力を入れており、自治体と連携しながら、教職を志す学生や教育の支援に携わりたい人たちが、実践を通して学べるフィールドの構築も進めています。
本プロジェクトは、児童・生徒、そして教職員が心身ともに健やかに学び・働くことができる教育環境の実現を目指し、「教育に特化したウェルビーイング」の可視化と活用を通じた実践的な研究開発を推進する取り組みです。自治体が掲げる教育ビジョンや教育施策、学校現場や地域の実情に寄り添いながら、ウェルビーイングの可視化と活用を行うとともに、新たなカリキュラムや教育実践モデルの開発、そして未来の教育を担う人材の育成に、両輪で取り組んでいきます。