実験教材としてのトリス(オキサラト)鉄(V)酸カリウムの光化学反応
長谷川 正, 阿良田 吉昭, 清水 敏夫, 岩崎 和彦, 守部 淳一, 臼井 豊和, 化学と教育, 36, pp.194-195(1988), 対象:高・大
エネルギー資源問題が高等学校の教科書でも取り上げられているのに実験教材がほとんどなかった。そこで、トリス(オキサラト)鉄(V)酸カリウムの光化学反応を利用して光による物質の変化を視覚的に捉える実験教材を開発した。シュウ酸カリウムと塩化鉄(V)より合成したトリス(オキサラト)鉄(V)酸カリウム三水和物(71.2mg)とo-フェナントロリン(31.3mg)を水に溶かし全量を100mLとし、6本の試験管に5mLずつ分取して照射時間を変えて15W白色蛍光灯で光照射すると、照射時間に伴って赤変した溶液の色の濃さが増大することが視覚的に判別でき、光により物質が変化することが理解できる。
ページのトップに戻る
理科室の明るさ調べ−初等教育における光化学反応教材の実践−
長谷川 正, 城戸 律雄, 臼井 豊和, 化学と教育, 37, pp.658-659(1989), 対象:小・中
既に開発したトリス(オキサラト)鉄(V)酸カリウムの光化学反応を、光と明るさの関係を定量的に捉え、中等教育以降の光と物質の変化に発展させ得る実験教材として用い、小学校6年生を対象に「理科室の明るさ調べ」として実践した。トリス(オキサラト)鉄(V)酸カリウムとo-フェナントロリンを含む溶液を試験管に入れて理科室の異なる場所に放置して光反応させ、赤変した溶液の内で一番色の薄い溶液と同じ濃さになるように他の溶液を水で薄め、試験管内の溶液の高さを測ることによって理科室の場所による明るさの違いを相対的に求めた。
ページのトップに戻る
太陽光を利用したスチルベンのシス-トランス異性化反応
長谷川 正, 大神田 淳子, 臼井 豊和, 化学と教育 , 38, pp.448-451(1990), 対象:高・大
t-スチルベンをベンゼンに溶かし試験管に入れ、太陽光の当たるところに放置して、シス体へ異性化させカラムクロマトグラフィーにより単離することにより、シス体とトランス体の物性の違いを理解する実験を教材化した。
ページのトップに戻る
簡便な単離操作法としてのフラッシュクロマトグラフィー
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 38, pp.460-461(1990), 対象:高・大
t-スチルベンの光異性化によりシス体を単離するのにフラッシュクロマトグラフィーを利用した実験法を示し、フラッシュクロマトグラフィーを高等学校化学実験へ導入できるようにした。フラッシュクロマトグラフィーは通常のガラスカラムと金魚用エアーポンプを用いて行えるようにした。
ページのトップに戻る
塩化鉄(V)によるフェノール類の呈色反応
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 39, pp.456-457(1991), 対象:高・大
高等学校の教科書にフェノール類の塩化鉄(V)による呈色が記載されており、フェノール類全てが例外なく呈色するように受け取られがちである。しかし、この呈色は溶媒の影響を受けることを、水溶液中とエタノール存在下でのフェノール類の呈色挙動を調べてた:フェノール、p-クレゾール、p-クロロフェノール、p-ニトロフェノール、カテコール、サリチル酸は水溶液中で塩化鉄(V)により青〜赤紫に呈色したが、p-アミノフェノール、p-メトキシフェノール、ヒドロキノンやp-ヒドロキシ安息香酸は呈色しなかった。また、40%エタノール水溶液中では、カテコールとサリチル酸以外は抵触しなかった。高等学校教科書にはフェノール類全てが塩化鉄(V)により呈色すると誤解を招きやすい表現がなされているので適切な表現に改めるべきであることも提言した。
ページのトップに戻る
塩化鉄(V)によるフェノ-ル類のTLC上での呈色挙動
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 39, pp.686-687(1991), 対象:高・大
フェノール類の呈色が溶媒の影響を受けることを踏まえて、有機物の定性分析に利用されているTLC上における19種類のフェノール類の呈色について検討し、水溶液中での呈色挙動とかなり異なるので定性分析に当たっては注意が必要であることを明らかにした。
ページのトップに戻る
高等学校における天然物を教材とした有機化学実験 −香辛料からのオイゲノールの単離−
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 40, pp.118-119(1992), 対象:高・大
身の回りにある物質を教材として用い生徒の化学への興味関心を高める試みとして、市販クローブ粉末から天然フェノール類の一種であるオイゲノールを単離する実験教材を開発した。市販クローブ粉末1.00gにヘキサン10mLを加えて撹拌後、シリカゲル1.0gを入れた簡易カラムクロマトグラフィーを用いてヘキサン10mLで展開してから、次いで、ベンゼン15mLで展開した。ベンゼンを留去すると0.129gのオイゲノールが得られた。オイゲノールはTLC上で塩化鉄(V)により暗紫色に呈色した。
ページのトップに戻る
アルケンの一般的な性質を理解するための高等学校化学実験教材:スチルベンの反応
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 40, pp.186-187(1992), 対象:高・大
シス-トランス異性体の物理的・科学的性質の類似点・相違点を理解する実験教材として、c-およびt-スチルベンを用い、臭素化と還元(水素化)を行った。臭素による臭素化の実験条件の検討も行い、臭素化物であるdl-およびmeso-ジブロモ体を得、meso-体の脱臭化によりアルキンであるジフェニルアセチレンを合成する教材を開発した。
ページのトップに戻る
光で色がつく-簡便な光化学反応実験
臼井 豊和, 長谷川 正, 化学と教育 , 40, pp.232-233(1992), 対象:小〜大
光量計としてトリス(オキサラト)鉄(V)酸カリウムを用いるときは暗室でこの物質を合成し、試料の調整も暗室で行わなければならないが、光が反応を起こすエネルギー源となることを定性的に理解するために、明るい場所でトリス(オキサラト)鉄(III)酸カリウムを作り光反応を行う方法を開発し教材化した。塩化鉄(V)六水和物(約0.05g)を50mLの水に溶かした溶液とシュウ酸カリウム(約0.1g)とo-フェナントロリン(約0.03g)を希硫酸50mLに溶かした溶液を用意し、光反応を行う直前に両溶液を必要量試験管に分取して混合し光照射を行った。
ページのトップに戻る
フェノ-ル類の塩化鉄(V)試験における酸による呈色の妨害
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 40, pp.780-782(1992), 対象:高・大
フェノール類の塩化鉄(V)による呈色は高等学校の教科書に記載されているが、酸により呈色が著しく妨害される場合があることには注意が払われていなかったので、フェノール、サリチル酸、サリチル酸メチルの呈色に対する酸の影響を定量的に調べた。サリチル酸メチルの呈色はサリチル酸の呈色に比べ酸による妨害を受けやすいことも明らかにした。
ページのトップに戻る
Cautionary Note Regaeding Phenol Color Test by Ferric Chloride in Acidic Solution
T. Hasegawa and T. Usui, J. Chem. Edu. , 69, pp.840(1992), 対象:高・大
アスピリン中のサリチル酸からメタノール中硫酸触媒存在下でサリチル酸メチルを合成する実験が教材として利用されており、反応混合物中に塩化鉄(V)を加えて呈色反応を見ることによってサリチル酸メチルの生成を確する実験教材がJCEに報告されている。しかし、サリチル酸とサリチル酸メチルの塩化鉄による呈色が酸の影響を受けるので、これらの化合物の定性分析を行うときに注意が必要であることを指摘した。
ページのトップに戻る
身近な製品の製造を題材とした高等学校高分子化学実験 −アクリル酸ブチルの重合とセロハンテープの製造−
長谷川 正, 岡 陽子, 臼井 豊和, 川口 健男, 化学と教育 , 40, pp.864-865(1992), 対象:高・大
高分子化合物が日常生活に関連したごく身近な物質であることを理解できるような実験教材として、ポリアクリル酸ブチルの合成とそれを用いたセロハンテープの製造を題材とした実験教材を開発した。試験管にアクリル酸ブチル3mLとAIBNを0.015g、酢酸エチル3mLをいれ、空冷損電サーを取り付けて10分間加熱後、トルエン3mLを加えてから料理用アルミカップに移して混合物が糊状になるまで溶媒を蒸発させた。この混合物を自作簡易テープ製造器でセロハンの上に塗布してセロテープを作成した。
ページのトップに戻る
簡便な食塩単結晶作成法 液体拡散結晶化法の応用
長谷川 正, 化学と教育 , 41, pp.44-45(1993), 対象:高・大
食塩の結晶は教材として広く使われているが短時間で教材用の結晶を作成する方法が開発されていなかったので、結晶を作る簡便な方法として液体拡散結晶化法を応用した方法を開発した。三角フラスコにエタノール100mLをいれ、これに飽和食塩水10mLを三角フラスコの底まで入れたスポイト用ガラス管を通して静かにエタノールと食塩水が混じり合ってしまわずに層となるように加えガラス管を静かに引き抜いた。一晩室温下で放置し、生じた結晶をろ過して集めた。
ページのトップに戻る
共重合の有用性を理解するための身近な製品の製造を含む高分子化学実験教材 −アクリル酸ブチルの共重合体を用いたセロハンテープの製造−
長谷川 正, 岡 陽子, 臼井 豊和, 川口 健男, 化学と教育 , 41, pp.46-49(1993), 対象:高・大
共重合の有用性については高等学校化学の教科書に記載されているが、実験教材が開発されていなかった。そこで、AIBNを重合開始剤としてアクリル酸ブチルとアクリル酸とアクリル酸エチルより共重合体を合成し、これを用いてセロハンテープを製造し、単重合体、2成分の共重合体、3成分の共重合体を用いた場合の製品の性能を比較することにより、共重合の有用性を理解する実験教材を開発した。
ページのトップに戻る
塩化鉄(V)によるフェノールの呈色反応に及ぼす共存塩の影響
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 41, pp.200-201(1993), 対象:高・大
フェノール類の呈色に対する陰イオンの影響については高等学校で利用し得る文献には記載されていなかったので、高等学校化学実験で良く使用する塩を用いて呈色に及ぼす塩の影響を調べてまとめた。呈色は、共存する塩の共役酸の影響は受けないが共役塩基の影響を受けるものがあり、次のようにまとめられる。(1)ほとんど影響を及ぼさないもの:ハロゲン化物、硝酸塩 (2)退色を起こすもの:硫酸塩 (3)変色を起こすもの:酢酸塩、炭酸塩。
ページのトップに戻る
PLCの作成とPLCによる合成ニトロベンゼンの精製
長谷川 正, 化学と教育 , 41, pp.337-338(1993), 対象:高・大
高等学校でもTLCを定性分析に用いているが、物質の分離には利用していない。シリカゲルを厚く塗布したPLCの簡単な装置の自作法を示し、PLCの利用の例として合成したニトロベンゼンの精製に利用する方法を示した。
ページのトップに戻る
毛管を利用した簡便な液体分離法-分液漏斗を用いない少量の液体の分離-
長谷川 正, 化学と教育 , 41, pp.544(1993), 対象:高・大
環境保全の観点から、学校での実験のスモールスケール化を進めるために、簡単にガラス管で自作できる毛管を利用した少量液体の分離法を開発した。
ページのトップに戻る
TLCを用いた有機定性分析
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 41, pp.620-621(1993), 対象:中〜大
高等学校の有機化学実験で一般的に活用できるTLCの発色法をまとめ合成サリチル酸誘導体の官能基分析を例として有機定性分析への応用法を示した。発色剤等としては、硫酸、紫外線、ヨウ素、塩化鉄、ブロモフェノールブルー、ドラーゲンドルフ試薬、2,2'-ジフェニルピクリルヒドラジル、2,4-ジニトロフェニルヒドラジン、アリザリン、ニンヒドリンの調整法、使用法、適用できる化合物、スポットの色をまとめて示した。
ページのトップに戻る
薄層クロマトグラフィ-の原理に関するCAIプログラム
長谷川 正, 後藤 顕一, 臼井 豊和, 化学と教育 , 41, pp.775-776(1993), 対象:高・大
TLCによる物質分離の原理を理解するための高校生・大学初年度学生向けのCAIプログラムを開発した。プログラムは、@TLCとその原理、ATLCシミュレーションから成り、Aは固定相と移動相間の分配割合を指定して模擬実験を行い展開後の物質の分離の様子を調べるプログラムである。
ページのトップに戻る
修正液ホワイトをつくる - アクリル酸エステルの共重合 ?
長谷川 正, 臼井 豊和, 化学と教育 , 42, pp.256-257(1994), 対象:高・大
高分子化合物が身近な物質であることを理解させるために、アクリル酸エステルの共重合物を用いて高校生が日常使用している修正液ホワイトをつくる教材を開発した。アクリ酸ブチル7.5g、アクリル酸エチル2g、アルリル酸0.5gを酢酸エチル10mLに溶かし、AIBN0.05gを加えて水浴上で15分間加熱し、得られたポリマー溶液4gを酢酸エチル4mLに加え、撹拌後二酸化チタン10gを加え、更に、酢酸エチル4mLを加えると修正液ホワイトが得られる。
ページのトップに戻る
「化学と教育」誌に掲載された身近なものづくり
長谷川正、大野弘、土屋徹、妻木貴雄, 化学と教育, 42, pp.264-266(1994), 対象:中〜大
「化学と教育」誌に掲載された論文から身近なものづくりの教材として利用できる実験を抽出し、実験法をまとめて示した。取り上げた題材は、鏡、活性炭、化学会路、温熱パッド、線香花火、ガラス、乾電池、アルマイト、セッケン、液晶温度計、紙、ゴム風船と指サック、粘着テープ、スライム、スポンジ、偏光フィルム、砂糖、豆腐。
ページのトップに戻る
プラスチック製注射器を利用した便利な実験器具
長谷川 正, 山崎 裕子, 化学と教育 , 42, pp.428-429(1994), 対象:小〜大
小学校から大学までの理科および化学実験でプラスチック製注射器をピペッター、簡易濾過器、簡易ビュレットとして活用する方法を開発した。
ページのトップに戻る
スモールスケールの有機合成:酢酸エチルの合成と精製
長谷川 正, 今瀬 禎宏, 臼井 豊和, 化学と教育 , 42, pp.702-703(1994), 対象:高・大
ガラス管で簡単に簡易蒸留器を自作する方法を考案し、酢酸とエタノール各2mLを用いて酢酸エチルを合成し、自作した簡易蒸留器を用いて蒸留して精製までを行う実験教材を開発した。
ページのトップに戻る
ブンゼンバーナーを利用したガラス細工用バーナーの作製
長谷川 正, 山崎 裕子, 臼井 豊和, 化学と教育 , 42, pp.704-705(1994), 対象:中〜大
高等学校までの化学の実験室にはふいご式ガスバーナーが備えられているところが少なく、ガラス細工を行うのが難しかったが、簡単にしかも安価に自作できるブンゼンバーナーに取り付けるアダプターを考案し、これと水槽用空気ポンプを利用してガラス細工用の細くて強い炎を作り出す方法を開発した。このガラス細工用バーナーを用いるとパイレックス製試験管を加熱してふくらますことも可能である。
ページのトップに戻る
スモールスチールの有機化学実験:ニトロベンゼンの合成と減圧蒸留による精製
長谷川 正, 今瀬 禎宏, 化学と教育 , 42, pp.834-835(1994), 対象:高・大
ガラス管を用いて簡単に微量物質を減圧蒸留する装置を自作する方法を考案し、ベンゼン1mLを混酸によりスモールスケールでニトロ化し、この自作した微量物質用減圧蒸留装置を用いて精製する方法を開発した。
ページのトップに戻る
アルキメデスの原理を用いたスモールスケールで行う固体の密度測定
長谷川 正,山崎 裕子, 化学と教育 , 43, pp.516-517(1995), 対象:中〜大
高等学校の化学の教科書には物質の性質として固体物質の密度が記載されているが、小結晶の密度を求める実験教材がなかったので、固体物質の密度をスモールスケールで浮遊法により求める実験教材を開発した。実験例として食塩の密度測定を示した。ジブロモエタン2mLを試験管に入れ、これに食塩結晶1粒を入れると表面に浮くので、クロロホルムを1滴ずつ加え静かに振って混合し、溶液中に結晶が留まるようにする。この混合溶液1mL取り、その質量を測定売るとそれば結晶も密度に相当する。
ページのトップに戻る
化学平衡に関する実験の教材化:シクロヘキサノンとモルホリンの反応
長谷川 正,山崎 裕子,新井 君男, 化学と教育 , 43, pp.586-587(1995), 対象:高・大
高等学校化学の教科書には、反応生成物の一部を反応系外に除去して平衡を移動させる方法が記載されている。この方法は合成化学的に有用で、実用的な方法であるにもかかわらず、実験教材がなかった。そこで、簡単に自作できる実験装置を考案し、シクロヘキサノンとモルホリンからエナミンを合成する反応にこの装置を利用して、副生成物として生成する水を系外に除去することにより化学平衡の移動を視覚的に捉えることができる実験教材を開発した。
ページのトップに戻る
簡易ハンドガスバーナーの作製
長谷川 正, 山崎 裕子, 後藤 顕一, 化学と教育 , 43, pp.596-597(1995), 対象:高・大
プラスチック製二方コックを利用して、ガスおよび空気の量を調節することができるハンドガスバーナーを安価に自作する方法を考案した。
ページのトップに戻る
簡易ハンドバーナーを利用した実験教材としての金属の精錬
長谷川 正, 後藤 顕一, 化学と教育 , 43, pp.660-661(1995), 対象:高・大
簡易ハンドガスバーナーを利用して、高等学校では教材化できていなかった金属の精錬の実験教材を開発した。木炭に半径約5mm深さ約5mmの穴を空け、この穴の中に一酸化鉛0.50gを入れ、ハンドガスバーナーの強い炎で約2分間強熱すると0.28gの金属鉛が得られた。
ページのトップに戻る
スモールスケールの有機合成実験:酢酸ブチルの合成とプラモデル用セメダインの作製
長谷川 正、今瀬 禎宏、山崎 裕子, 化学と教育 , 45, pp.43-44(1997), 対象:高・大
スモールスケールで酢酸とブタノールより酢酸ブチルを合成し、これを単離するための学校現場で簡単に作成できる蒸留器を考案した。また、得られた酢酸ブチルを溶材としてポリスチレンを溶かしプラモデル用セメダインを作る教材も開発した。酢酸及びブタノールを各1mLと濃硫酸0.5mLを試験管に入れ、120℃のオイルバス中で10分間加熱した。反応混合物を水5mL中に注ぎ、静置後スポイトで水層を取り除き、再度水5mLを加えて洗浄してから水層を除いた。5%炭酸水素ナトリウム2mLで2回、水5mLで2回洗浄し、得られた有機物に塩化カルシウム1粒を入れて減圧蒸留し0.6gの酢酸ブチルを得た。これに0.06gの発泡スチロールを溶かしプラモデル用セメダインを作製した。
ページのトップに戻る
探求活動における実験の正確性
長谷川 正、安間 貴、山崎 裕子, 化学と教育 , 51, pp.193-194(2003), 対象:中〜大
インターネットにより容易に探求活動のモデル実験を入手できるようになっており学校現場での理科教育においても活用されているが、探求活動として実験を行う場合には、インターネット上で記載されている実験結果を利用するだけでなく実験方法について十分考察し、実験の精度と正確性に注意しないと誤った結果を導くことを実験に基づいて指摘し、学校現場での理科教育の在り方について述べた。実際の例として、白い卵と赤い卵の殻中の炭酸カルシウムが78.6と55.5%と白い卵の方が多いという実験結果があるが、これを実験条件を検討して行ったところ、卵殻の粉砕法と酸の濃度に依存して炭酸カルシウムの含有量が変わることが明らかとなり、適切な実験条件にすれば白い卵も赤い卵の殻中の炭酸カルシウム量は実験誤差内で同じであることを明らかにした。
ページのトップに戻る