今月の学校図書館


2021/10/01

東京都杉並区立桃井第三小学校

Tweet ThisSend to Facebook | by 金澤(主担)
 杉並区立桃井第三小学校は、平成23年度から「ICT活用」をテーマに、校内研究に取り組んでいます。月8回程度、区から派遣されるICT支援員(ベネッセからの契約社員)とも連携し、「情報活用能力」をどのように育成しているかを、主任教諭で情報担当の大山努先生と学校司書の土屋文代さんに、執筆いただきました。 (編集部)



1.はじめに

東京都杉並区立桃井第三小学校(校長 末永弘)は、1~6年生16学級、特別支援学級2学級からなる中規模校です。中央線の駅から近く商店街と隣接する学校には、明るく人懐こい子供たちが450人ほど通っています。本校は、平成23年からICT活用の校内研究が始まり平成24年から平成27年までは杉並区の教育課題研究指定校として研究発表を行いました。それ以降も現在まで10年間ICT活用の校内研究を継続しています。

 最近は学習指導要領にある「主体的・対話的で深い学び」を実現するための効果的なICT活用が研究のテーマです。主体的(子ども自らが)対話的(自分の考えをもって人と関わり)深い学び(学びに意味や価値を見出す)と捉えると、そのためには学習の中に、立ち止まったり、壁を感じたり、自分事に感じたりする場面を作ることが必要です。本校では、ICT活用が学習の効率を上げるためだけではなく、どのように活用すると、どんな力がつくかという視点を大切にした授業を考えています。
 また、タブレットを活用する場面は、文房具として使う時と情報源として使う時
を分けて考えます。文房具として使う時は制限し過ぎずたっぷり触らせて、使い方を子供自身に考えさせながらスキルを上げていきます。そのためには時間の確保も課題の一つです。一方、情報源として使う時はいきなり検索サイトを使わせることはしません。まずは低学年のうちに参考図書の使い方、図鑑や科学読み物の読み方など、発達の段階に応じた学習を行いながら情報リテラシーを上げていきます。
 その上でインターネットの情報検索を行う前にも必ず利用指導を行います。検索の質を上げることで、児童は、的確な情報を収集することや、情報を比較することを意識するようになるからです。

このように情報活用能力を高めるための指導は、1年生から始まり、6年間の中で発達の段階に合わせてタイミングよく積み上げていかなくてはなりません。そのためには担任、情報担当教諭、学校司書、ICT支援員の連携が大事になります。


08:41 | 投票する | 投票数(5) | コメント(0)
当サイトの使い方
先生にインタビュー・授業と学校図書館
使いこなす情報のチカラ・読書・情報リテラシー
本の魅力を伝えるあれこれ・学校図書館の日常
使えるブックリスト紹介・テーマ別ブックリスト
ちょこっとアイデア玉手箱・司書のお役立ち情報
活かそう司書のまなび・司書研修の報告
GAKUMOPAC・東京学芸大学学校図書館の本をさがす
授業事例を大募集!!
Library of the Year ありがとうダブル受賞!
資料アラカルト
GAKUMOのひみつ
リンクフリー
会員専用掲示板
今月の学校図書館
ご意見・お問い合せ
このサイトについて
無料でお届けメールマガジン
ツイッターで紹介するフェイスブックで紹介する