読書・情報リテラシー

読書・情報リテラシー >> 記事詳細

2020/03/06

「中学生とおとなでビブリオバトル!」

Tweet ThisSend to Facebook | by 村上

 石川県白山市は、市内の小中学校全校に、学校司書(正規16名、非常勤11名 ※2020年3月6日現在)が配置され、読書や学校図書館の活用に積極的に取り組んでいます。そのなかでも、松任中学校では、生徒同士だけでなくおとなといっしょにビブリオバトルを楽しんでいるそうです。仕掛け人の元PTA会長東雅宏さんからご寄稿いただきました。




「中学生とおとなでビブリオバトル!」~白山市立松任中学校の取り組み~

白山市立松任中学校 元PTA会長 東 雅宏

1 はじめに

 「中学生とおとなとで語り合う場をもちたい」…中学生が日頃から考えていることや思いを保護者として共有していきたいという思いがPTAにあります。また、PTAから生徒会に投げ掛けた際に、生徒からは、かしこまらずに気楽に話をしたいという意見が出ました。それらの結果、生徒と保護者や生徒同士等の交流を促し、思いを伝え合うため、2013年度当時の松任中学校PTAと生徒会による『中学生とおとなでビブリオバトル!』の企画が始まりました。

2 ビブリオバトルについて

 ビブリオバトルは、参加者各々がオススメの本を紹介しあうゲームです。また、「書籍を媒介としたコミュニケーションの場作りの手法」とも言えます。

 ビブリオバトルのルールは、次のとおりシンプルなものです。
・発表参加者が、読んでおもしろいと思った本を持ち寄る
・順番に1人5分間でその本を紹介する
・各発表の後に参加者全員でその発表に関する質疑を2~3分行う。
・すべての発表が終了した後に、「どの本が一番読みたくなったか」を基準とした投票を行い、最多票を集めたものを「チャンプ本」とする

 このように、特別なスキルを持たなくても、だれもが参加できるため、現在は社会人、大学生、高校生、中学生、小学生など様々な年代で、全国で開催されています。読み聞かせやブックトークなどとは異なり、発表後に参加者全員が「最も読みたくなった本」に1人1票を投じ「チャンプ本」を選ぶゲーム性や、5分間の発表時間とその後の2~3分間の質問時間というプレゼン性が特徴と言えます。

 本の紹介を通して、本の内容だけではなく、その人の考えていることや思いを聴くことができることも特徴のひとつです。これは、5分間という時間の長さがあるからこそできるものだと思っています。

 松任中学校の取り組みでは、多感な時期の中学生たちが、本を介して、生き方についてどのように考えているのか、社会参加についてどのように感じているのかなど、日頃感じている様々なことを語ってくれる機会になりうることに着目しました。


14:46
当サイトの使い方
先生にインタビュー・授業と学校図書館
使いこなす情報のチカラ・読書・情報リテラシー
本の魅力を伝えるあれこれ・学校図書館の日常
使えるブックリスト紹介・テーマ別ブックリスト
ちょこっとアイデア玉手箱・司書のお役立ち情報
活かそう司書のまなび・司書研修の報告
GAKUMOPAC・東京学芸大学学校図書館の本をさがす
授業事例を大募集!!
Library of the Year ありがとうダブル受賞!
資料アラカルト
GAKUMOのひみつ
リンクフリー
会員専用掲示板
今月の学校図書館
ご意見・お問い合せ
このサイトについて
無料でお届けメールマガジン
ツイッターで紹介するフェイスブックで紹介する