3年生の修学旅行では飛鳥・奈良・京都を訪れ、「人と文化」についての学習をしていきます。古代から政治文化の中心であったこの地の風物に接し、日本文化の伝統について理解を深め、現代に生きる者として未来に伝え形成していくべきものについて自分の考えや判断を持つことをめざしています。また、文化遺産について歴史的・風土的・美術的・文学的理解を深め、それらを尊重する態度と心情を持つこともねらいとしています。
教科としては美術・社会・国語を切り口とし、美術では仏教美術や古建築などの造形的観点、社会では歴史的・地理的観点、国語では万葉集などの文学に表れたいにしえの人々の様々な思いという観点を踏まえ、総合的な視点を構築して研究を深めていきます。研究の進め方として、各生徒の興味関心で個人研究のテーマを設定するとともに、興味関心の分野が近い仲間で学習班を編成し、グループ研究を進めていきます。仲間と共に調べたり考えたり味わったりしながら感動を共有できること自体が、また新たな文化を生み出している瞬間でもあります。そして、生徒ひとり一人の中で「人と文化」についての自らの価値観を持てる姿をこの旅行で育んでいってほしいと考えています。