国語A
教材:しかけカードの作り方(光村図書2年下)
対象児童
来日2年目。日常会話はできるが、文を読み解くこと、順序や様子を表す文などは苦手。
在籍学級の目標
(1)モデル文を読んで分かりやすい説明の仕方を知る
「どんな書き方にすると説明が分かりやすいか」について話し合って気付く(理解)
(2)自分でおもちゃの作り方を書く
理解した書き方に沿って、おもちゃの作り方が書ける
JSL国語の目標
(1)教科:簡単なおもちゃの作り方を書くことができる
(2)日本語:順序を表す表現を使うことができる(まず、それから、最後に、など)
1班
第1次:仕掛けカードの実物を操作しながら本文中の言葉の理解につなげていく。またワ ークシートで語彙(例:飛び出す、引っ張る)が定着したかを確認する。
第2次:教師と児童で実際に仕掛けカードを作る。そのうえで、実際の内容の段落分けを し、理解を深める。その際、段落ごとに本文をコピーしたものを準備し、活動の順番通りに並べた写真につなげて貼っていく。順序を表す言葉(まず、それから)はマーカーではっきり色を付けて手助けをする。
第3次:自分たちで説明をするという練習として、簡単なおもちゃ(画用紙と楊枝で作る コマ)を作る。「まず」「それから」「おわりに」を意識させ、ワークシートにまとめて書く。
2班
第1次:実際に仕掛けカードを見せて触れながら、本文を読む。読んでいる時、言葉(しかけ、山を作る、仕掛けの台になるところ、つまむ)にも注意しながら、実際に作っているところを見せる。
第2次:「作り方」の部分の「まず」「つぎに」「それから」「今度は」「最後に」の段落ごとにスペースを空けたリライト文を作る。それぞれの本文に当てはまる写真を考える。順序を表す表現に注目してみていく。穴埋め問題などもしてみたい。
第3次:簡単なおもちゃ(糸電話)を作る。
第4次:おもちゃの名前、糸電話、材料と道具、作り方、それから順序を表す表現を書くワークシートを作り自分たちで書く。最後に、「これで糸電話の出来上がりです」と締めくくる。
今澤先生から
皆さんお疲れ様でした。僕のグループの中でお話させていただいたのは、やはり限られた時間の中で何ができるかということです。やっぱり子どもたちは在籍学級でほとんど過ごしていますので、在籍学級で生きる授業を是非考えて下さいということをお願いしました。それから、授業づくりの中でもお話しさせていただきましたが、限られた時間ではあれもこれも・・・はできません。この子にとって何が押さえなければいけないところなのか、というのを肉をそぎ落として、ざっくりとした骨だけにしたものをスモールステップで教えていく。あとは、今、皆さんに見せていただいたものの中では、分かりやすいように色を変えてあったり、大きさを変えてあったり、囲ってあったりしましたが、色を塗る、線を引く、囲むといった本当にちょっとしたことも支援になりうるのです。どうすれば子どもにとって理解しやすいのかな、表現しやすいのかなっていうことをちょっとしたアイデアで支えていけるのかなって感じながら聞かせていただきました。
国語B
教材:「一つの花」(光村図書 4年上)
授業の位置づけ:在籍学級で行う前の先行学習(1時間)
1班
対象児童
中国男子。サバイバル終了、来日2-3ヶ月、1-2年の漢字はOK、母語は学年レベル。
教科の目標
大まかなあらすじを理解する
日本語の目標
「ひとつだけ」の意味を理解する
〜授業展開(1時間目)〜
(1)導入:まず戦争についてどう思っているかを聞く。
*中国で受けた教育がどういうものかを指導者がキャッチしてから授業を進めたい(2)あらすじ理解:ペープサートで視角的にあらすじを理解させる。
*登場人物3人(ユミコ、お父さん、お母さん)のフェイスカードを使用
(3)表現「ひとつだけ」:折り紙や色マーカーを用意し、「一枚だけ取って」「赤だけ取って」「青だけ取って」など「○○だけ」を使った活動を行う。
その後、このお話での「ひとつだけちょうだい」の意味と状況をペープサートを使い、「配給のものが少ないね」「お母さん、ひとつだけちょうだい」「はいひとつだけあげるよ」「お母さんはなくなりました」といった流れで確認する。
(4)理解確認:「ひとつだけ」の意味が本当に理解できたかを、子どもにペープサートであらすじを表現させて確認する。
2班
対象児童
ブラジル男子。来日してから1年か2年くらい。文型の学習は終了していて、日常会話はできる。漢字の読みに苦手意識をもっている。
教科の目標
大まかな内容を理解し、感想が言える
日本語の目標
「ひとつだけ」の意味を理解する
〜授業展開〜
(1)語句確認:人数分の実物を用意し「ひとつだけ」とらせる活動などで「ひとつだけ」を理解させる。
(2)背景理解:児童が戦争について知っていること(ブラジルの戦争、日本の戦争)について話す。戦争の様子をイメージできるような写真などを提示する。
(3)内容: 教師の範読。その際に児童と必ず指で本文を追っていく。教科書はあらかじめルビを振ったものを用いる。
児童の理解確認。場面内容を児童自身が話す。挿絵をカラーで用意し、並べ替えながら内容がどうなっているのか話す。 感想:お母さんはなぜユミコに「ひとつだけ」と言ったのか考えながら、感想を言わせる。この際に、戦争の時の時代背景をもう一度確認する。(時代背景をしっかりと理解させるため)寺沢先生から
国語Bでは、まず実態を決めました。その時、サバイバル言語が終わってすぐの子と、文型が終わって話もできるんだけれど勉強はちょっとという子で、大きく状況が違うという話が出ましたので、グループを半分に分けて行いました。それぞれのグループで皆さんが本当によく意見をおっしゃっていて、アイデアがたくさん出てきていました。とても素晴らしいと思います。後はそれをどのようにして絞っていくかです。実態に合わせた目当てに向かってどれを選ぶか、ということについてお話をさせていただきました。短時間で最後まで完成できましたので、帰ってからもきっとできるんじゃないかな、と思っています。子どもはやはり勉強ができるようになりたいと思っているし、クラスでできたらとても嬉しいので、その子どものために指導をしていこうと思います。教科指導は、JSL・AU・何とか支援・かんとか支援と新しい言葉がたくさん出てきて、私も初め少し難しいように思っていました。でも、普段皆さんがされていることを意識化しておこなっているだけだと思います。ですから書いてあることを意識して、いつもやっていることを突き詰めていっていただけたらいいな、と思います。勉強になりました。ありがとうございました。
算数・数学
対象児童
漢字圏ではない5年生。平仮名は読める。日常会話はできる。一年生程度の漢字はできる。三角形、四角形は一応は理解できている。
教科の目標
四角形の内角の和が360度であるということを理解する
日本語の目標
三角形、四角形、角、和などの言葉と形、意味が分かるということ。


〜授業展開〜
(1)既習事項の確認1
黒板に三角形、四角形と漢字で書いておき、提示した形を子どもに分類させる。分からなかった場合は教える。
*教具:三角形、四角形の図、折り紙、三角定規
(2)既習事項の確認2
三角定規の角を見せ、90度であることを確認する。分からない場合は教える。
次に、90度が二つ重なった真っすぐな線の時は何度かを考えさせる。
さらに、180度が二つ重なると180+180は360で360度になることを確かめる。できない場合はこういう(写真参照)筆算形式で計算をさせる。
(3)作業
折り紙を6枚程度配る。好きな四角を書かせ、それをクリップで留めて、はさみで6枚切らせる(間違えて三角形を書いていたら、(1)にもどり、先ほどの図をもって確認)。それぞれの角に「あ、い、う、え」と書かせる。
*教師が一緒に作業を行う。
(4)活動
隙間がないように並べよう」と声をかけ子どもに考えさせる。(「隙間」「並べる」などがわからないときは、教師がモデルを示しながら説明する)。同様に「長さが同じところをくっつけてごらん」という声かけをして子どもに考えさせる。
(5)考察
子どもたちに「何かわかったことある?」と声をかけ、「隙間がない」「きれいにぴったり」などの感想を出させたうえで、「あ、い、う、え」が集まっていることに気づかせる。「あ、い、う、え」がくっつくと360度であることを確認し、「あ、い、う、え」が四角形の4つの角であることを思い出させる。最後には4つの角を合わせたものが360度だねと確認する。
(6)まとめ
台紙に貼って、このような形(写真参照)でまとめる。
傍士先生から
算数・数学は多少教科の特徴もありまして、他の教科よりは持っている背景の文化が違っていても、共通の部分がたくさんあります。そういう面では助かっているんですけれども、今日感じたことは、たまたま参加者の方が皆、いわゆる日本語指導の立場で活躍している方でしたので、授業でその教科を教える教員がJSLの生徒を前にして悩む悩みと、日本語指導をしている方の悩みと、微妙に違いがあるんだな、ということです。そういう立場の人がたとえばサポートの形で教科指導に関わった時に、どういう部分に注意しなければいけないかという視点で、皆さんとお話したつもりです。今日参加した方々はとにかく日本語のわからなさについてむしろ僕なんかよりもずっと熟知している方々ばっかりでしたので、その意味で非常に助かりました。エンジンに火がついてこのままさーっと進んでいったら、これはきちっとしたものができそうだなと思いました。皆さん、先ほどの発表にもありましたように模造紙10枚になりましたけれども、色々なことが出てきてある意味では理想的なものができたかなと思います。ただ、あれが必ず全部うまくいくわけではなくて、それこそ発表の中にもありましたけれど、子どもの実態に応じてうまく合わせられたらいいな、と改めて感じました。ありがとうございました。
理科(取り出しによる在籍での学習の先行授業)
対象児童
来日1年程度、出身はフィリピン、小学校六年生。
単元
「人と動物と体」、「呼吸で何を取り入れるのか」
理科の目標
吐いた息を石灰水に通すと白く濁る
日本語の目標
「濁る」の意味がわかり、「濁る」という言葉が使える。「~すると...なる」という変化を表す日本語が使える。授業で使う言葉を確認する(吸う、吐く、酸素、二酸化炭素と)。
〜授業展開〜
(1)開始のあいさつ:「起立、礼、これから理科の授業を始めます」「よろしくお願いします」というのがとても大切。なぜならこれをいうと、子どもが授業が始まる、聞かなきゃいけないという気持ちになるから。 (
2)導入実験:「ビニール袋の空気を吸い続けるとどうなるだろう」 Tが「じゃあ○○君。すって、吐いて下さい」と指示。子どもに「苦しい」と感じさせ「なんで?」を引き出す。
*理科では「なんで」がとても大切。これは教師の技で子どもに「なんでだろう」と思わせる導入をした後で、「なんでだと思う?」「なぜだと思う?」という問いかけをする。
*子どもがよくわかっていないときは、理解支援として、選択肢を与えたりワークシートをしたり、言葉のヒントを与える。表現支援にもつながるような支援をする。
(3)実験:授業で行う実験をし、石灰水に呼気を通したら水が白く濁るということを理解させる。教師が繰り返し「濁ります」「濁りました」といった言葉を言い、板書でも繰り返し確認する。まとめとして「吐いた息を石灰水に通すと白く濁る」という法則が分かったことを日本語で表現させ、ワークシートで更に確認する。
*実際の授業で受けた時に、「濁った」とか「~すると...なる」ということが言えて、担当の先生から褒められ、そして自信が付いて理科が好きになるという流れが、非常に重要。
赤羽先生から
今日は一日ご苦労様でした。理科の方は参加して頂いた先生方は4人ですが、先ほどの数学と同じで理科の先生は1人もいないんです。ただ、どうでしょう。学校に戻られたり職場に戻られたりすると、生徒が悩んでいるのは理科とか数学なんじゃないでしょうか。やはりこちらの先生方もそういう言葉がよく出てきました。そこで、子ども達のそのニーズに対して先生方がどうサポートできるかと考えた時に、やはり先生方もこういうところで理科も経験していただいた方がいいんじゃないかなぁ、ということは非常に強く感じます。先ほど見ていただいて分かると思うんですが、やはり専門家は専門家なんです。理科にしても数学にしても。必ずそこのサポートが必要なので、そのサポートして頂けるように日本語指導の先生方と教科指導の先生方が、どういう風な関係をもっていくかっていうことが重要なんじゃないかなっていう風に常々感じています。是非皆さんと、そして教科の先生方が学校の中で協力できるように努力して頂けたらと思います。以上です。ご苦労様でした。
社会
単元:「昔のくらし」(東京書籍 4年生)
小学校
トピック
洗濯板を使った体験学習
社会科の目標
住んでいる地域の古くから残っているものを使って、昔の人の気持ちや工夫を考えることができる。
日本語の目標
自分の感想や気付いたことを「~をしました。」「~が~なりました。」などの文型を活用して文で話すことができる。
予想される躓き
単語でしか表現できない
〜授業展開〜
(1)洗濯板を触り、「昔の人の気持ち」を考える
(2)実際に洗濯をし、表現する。
*表現・感情・動作を生む工夫:冷たい水を使う、冬に行う、汚れた靴下を洗うなど
(3)まとめる
*表現させるための工夫:「~をしました。」「~が~なりました。」「~と思いました。」という文型を示す。必要に応じて母語で話し、その後文型を活用していってもよいことを伝える。
中学校(トピック型)
目標
今の地域、生まれた地域に自分がこれからどう関わるのか考えることができる
対象生徒
東南アジア系中学二年男子。パソコンや運動が好き。来日が半年から1年くらい。日本語の段階は簡単なやり取りができて、小学校1年生から2年生の漢字、色々な事象に興味はあるが言語能力が壁となっている。書くことが多少苦手。母国では年齢相応の学習歴がある。


〜授業展開〜
生徒が生まれた地域と今の地域を比べながら、その地域について調べていく。古いものについて調べ、なぜそういう古いものがつくられたのかを考えながら、自分との関わり、自分の考えをもつところまでいけたらいいと考えた。
近田先生から
社会科のグループは5人でした。5人で4つの活動案を考えました。ということは、先生方がそれだけ子ども一人一人の実態を大切にしているということですね。日本の子どもたちもそうなんですけれども、特にJSLの子どもたちはきめ細かく一人一人にあった支援が必要です。普通の教員以上に引き出しがたくさんないと対応できません。こういう会に毎回参加するたびに、私もですけれど、引き出しを増やしていけるような気がします。今回の研修会のように子どもだけじゃなく教師も学び合えるのはいいですね。
日本語A
対象児童
在日半年から7カ月くらい。サバイバル日本語、ひらがなはできる。
学習項目
受け身
〜授業展開〜
(午前中の全体講義において国語の単元で海の生き物についての説明が紹介された。実は受け身文がその中にが多くあったので、指導案を考える前に教科書の文章から実際に受講生といっしょに受け身形をチェックして、抜き出した。そして関係性、どちらがどちらに何をする、してあげる(される、してもらう)方向性を確認する理解語彙、文型、及び発話使用語彙、文型としても大切なことを確認して始めた。)
(1)導入
「小さい魚は大きい魚に食べられます」を例に、魚の絵を使い、「どっちがどっちを食べる?」という形で「受け身」の説明をする。


(2)形の定着
日本語テキストを使い「受け身」の意味を確認する。
『店の人が品物をトラックからスーパーへ運ぶ』と『品物がトラックからスーパーへ運ばれる』の違いはどんなところにあるのか、どこが違うのか考えさせる。上は「店の人」、下は「品物」に目が行っていることに気づかせ、この視点の違いを色分けにして、説明する。その後、カードを使いドリル練習をする。「みる」「みられる」、「パックする」「パックされる」、「運ぶ」「運ばれる」など変化に気をつけながらドリルをする。さらに、受身の形と能動態の形と両方伏せておき、神経衰弱のように一枚ずつ引いて、うまく合ったらとれる、という形でゲームを行う。終わったら、一枚ずつそれを使った文を作る。
(3)発展活動
給食についての説明文を読み、自分の学校の給食について、それを調理員さんに聞く。
*インタビューシートを用意する(写真参照)。
分かりやすいように、メモしやすいようにワークシート形式にして、数字だけ入れられるようにする。
インタビューをしてきたことに基づいて報告をする(指導員の先生やクラスメイトにも報告ができればなおいい)。
その際、先ほどのワークシートを元にして、話ができるようになるといいと思います。
最後に、報告レポートとして、書いたもの、調べたことについてまとめる。「何々について調べました。何々にインタビューして二つのことが分かりました。報告します」というような報告文を書く。「●●小学校では毎食900人分作られています。それからお肉は○●時、パン、牛乳、野菜は朝早く届けられます」という様な文章を作らせて、最後にレポートとして書かせる。
和田先生から
日本語Aのグループは、最後3人になって、どうしようかと思ったのですが、本当にみなさんが色々ご協力くださって何とかできました。文法シラバスということで、受身形を取り上げました。文法シラバスといってもトピックと文法シラバスが一緒になったようなものを理想にしたいと考えて紹介しました。文法を勉強しても、「今から受身形を勉強します」と言って始めるわけではもちろんありません。その文型を勉強することによって、どういう風に使えるようになっていくのかということを、考えていくようにしました。先ほどの理科では「閉じ込められた空気」という言い方がでてきました。社会だと、「このお城は誰々によって建てられた」「このエビはインドネシアから輸入された」とか、たくさん受け身文が出てきます。それで少しでも教科に、学習活動に結び付くようにということで考えました。先ほどの流れで行くと、インタビューしたり新聞までできたら成果物として残るのでいいねと考えていただきました。学校というその場、給食をそこで作っていたらその場が勉強の場で、実際にインタビューにも行けますし、周りの調理員さんやクラスメイトに聞いてみようとか、いろんな方を巻きこみ、皆があなたの日本語を、勉強を見守っているよというような雰囲気を出しながら協力してもらって、自分の言葉で子どもが表現できる場があればいいな、ということを考えたつもりです。
日本語B(トピック型)
対象児童
サバイバル段階を終えた小学生
1班
トピック「学校紹介」「○○の学校 あるなし辞典」
〜授業展開〜
(1)素材を使ってのブレインストーミング
*教具:カレンダー、教科書、行事や給食などの写真 その他、学校のパンフレット
(2) 学校の一日:母国の一日の流れ、日本の一日の流れを確認する。
*Tの発問例「フィリピンの学校では何時に始まるの」
帯グラフにして(上をフィリピン、下を日本という風にして、一目でその二つの国の違いをわかるように)提示する。この際に写真の小さくしたものなどを用意して、文字だけではなく絵で分かるようにしたい。
(3)行事の確認
写真などを見せながら、「フィリピンで運動会はあったの」などと聞き、もしあれば○なければ×のように、分かるように表にする。
(4)文章化:②と③で行ったものを、文章化する。
*いきなり文章化していくのは難しいので、穴埋め形式で行う(写真参照)。例えば「フィリピンでは運動会はありませんが、日本では運動会があります」とった文章を提示しし練習する。最終的には作文にしたい。この際、絵を描くのが好きな子どもは絵日記風にする。
*文章を書く際、基本的には縦書きを目標にしたいが、難しい場合には「横書きでもいいよ」といい、生徒のレベルに合わせる。書いたものは、親学級で成果発表という形にしたい。
2班
トピック「学校生活」「持ってきたいな、こんなもの」
〜授業展開〜
(1)学校に持ってきていいもの:いろいろな絵を描いておき、日本でも持ってきていいものは○を付ける。また、子どもがいた国の名前を書き、その学校で持ってきて良かったものには○、持っきてはいけなかったものには×を書く。
*すぐ子どもが分かるように○×で書く。この時、実物や写真や絵のカードなどを用意して、すぐわかるような手立てを用意しておく。 それ以外の持ってきて良いものが書けるように欄を用意しておき、子どもが絵でここに描けるような活動ができたらいい。
(2)文章化:表の内容を「日本の学校には何々をもってきても良いです」「日本の学校には何々をもってきてはいけません」という文型に直していく。すぐわかるように例を書いたワークシートを作っておき、同じように「○○の学校には何々をもってきても良いです」「○○の学校には何々をもってきてはいけません」と、前にいた国の学校のことを書く。
(3)友だちにインタビュー:「学校には何をもっていきたいですか」
*インタビューシート低学年用
話したお友達の名前、「学校に何をもってきたいですか」「それはどうしてですか」と聞き、答えを記入していく(かわいい絵を入れる)
*インタビューシート高学年用
一人に対して一枚ではなく、「誰に聞いたか」「何をもっていきたいと思っているか」「その理由」と表のようにまとめる。
*マイク、レコーダー(書ききれなかった時に後で文章に直せるように)、メモをするためのクリップボードを用意、子どものやる気につなげる。
(4)発展の活動:高学年ではグラフにまとめる。持ってきたいものランキングを、在籍学級でのポスターセッションとして発表する。また、先生へ「こういう意見があったんですけど、何で日本の学校は持って来ちゃいけないんですか」といったインタビューしていく。
*このワークシートは子どもの実態に合わせ、途中でやめても良いように作成した。
谷先生から
分科会の日本語Bは、トピック型で、母国の学校を紹介するという形で作っていきました。トピック型のよさというのは自分の中に持っている「伝える内容」を発信することができる、というところにあると思います。じゃあどういう活動にすれば子どもが伝えたくなるような活動になるのかな、というところを考えていきました。まずブレインストーミングとして担当している子どもが、母国の学校とのどういうギャップで悩んだり驚いたりしているかという話をして、それをグループ分けした結果、さっきの2つのグループになりました。活動を作る上で考えたことは、それをどういう問いの言葉で、言葉かけをすると引き出していくことができるのか。それを助ける身のまわりの素材、リソースはどんなものがあるのか。また、実際に活動する際には、個別性にどう対応するのか。国籍であったり、母語であったり、既習の学習内容であったり、そういうものに応じて、いったん作ったものでも変えていかなければいけないというところが、やはり注意していかなければならないところかなと思います。皆さんすごくアイデアが豊富で字もきれいで、なかなか美しいポスターができたんじゃないかな、と思います。どうもありがとうございました。



