今月の学校図書館


2014/06/09

東京都 杉並区立桃井第五小学校見学記

Tweet ThisSend to Facebook | by 村上


   杉並区は、平成21年度から司書配置が始まり、現在はすべての小中学校に専任の司書がいます。原則、月曜日から金曜日までの週5日勤務で、午前8時から午後5時までのうち、1日6時間勤務です。司書資格又は司書教諭の取得は必須で、学校図書館支援室による研修も行われています。今月ご紹介する桃井第五小学校は「『考える力を育てる指導方法の工夫』~体験的な活動と言語教育を重視した 生活科・理科の授業を通して~」という研究に取り組んでいる学校ですが、そこに学校図書館がどのように関わっているのか、司書の大澤倫子さんにお聞きしました。

★異動1年目は、レイアウトの大改造!★

  初めて見た図書館は、高い書架が林立している状態で圧迫感があったそうです。そこで少しでも見通し良く開放感があるように書架を一年目に大移動しました。たいへん重い書架のため、移動は先生たち総出で対応!さらに三年目の今年、見通しの悪い場所を改善したことで、理科系の本の展示スペースが生まれました。以前の図書館を知らないのですが、伺った図書館は、明るくて解放感が漂い、随所に司書の工夫を感じました。
もともと背の高い書架が多かったため、低い棚だけを使うと以外と本が入りません。そこで書庫スペースだった場所を絵本コーナーに改造しました。右写真の奥に見えるのが、改造した絵本コーナーです。いずれ、図書館と隔てる壁がとれればいいなと考えているそうです。絵本コーナーは、図書の時間では1,2年生の読み聞かせのスペースになり、休み時間は子供たちがくつろいで読書する場所になっています。







★廊下も含めた読書空間を作る!★


  左の写真は、図書館前の廊下ですが、理科に関する子どもの作品や関連した本が展示され、目を惹きました。異動当時、広い廊下に置かれた本棚に古い本詰まっていて、もったいない使われ方が気になったそうです。けれども、一年目は館内で手いっぱいでなにもできず、二年目にようやく棚の本を整理。二年目の夏に司書研修の講師だった、さわださちこさんが、図書館にきてディスプレイをしてくれたのですが、奥行きのある本棚の奥に色画用紙をはったダンボールを入れるだけで、額縁のようになることがわかり、これを廊下の棚にも応用。本を面だしするスペースができたそうです。ここに理科関連の本を置くようになったのは、『地面の下のいきもの』の本をバラしてつなげて展示したいと考えたとき、館内には掲示するだけの長さがなく、廊下に掲示するとちょうどよかったのがきっかけです。作業はボランティアさんにほぼお願いしましたが、図書館が閉まっているときに、よく子ども達に読まれているそうです。

 


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