今月の学校図書館


2022/08/07

岐阜県 岐阜市立中央図書館訪問記

Tweet ThisSend to Facebook | by 村上


「図書館は本で人とまちをつなぐ屋根の付いた公園です」

~岐阜市立中央図書館訪問記〜


 2022年7月2日(土)、前東京学芸大学附属小金井小学校司書、中山美由紀さんと名古屋を訪れた帰りに、岐阜市立中央図書館を訪れました。名古屋と岐阜は電車でたった20分、ここまで来たなら絶対見ていくべき!という中山さんが、初代館長であり、現在は総合プロデューサーをされている吉成信夫さんに案内をお願いしてくださったのです。贅沢な解説付きの2時間を過ごし、すっかり私は岐阜市立中央図書館がある、みんなの森メディアコスモスに魅了され、帰ってきました。

  

 本データベースがやっと復活したのですが、ちょうど学校は夏休み。そこで、岐阜市立中央図書館の児童サービスを中心に紹介をさせていただくことにしました。もちろん、開館が2015年ですから既にご存じの方も多く、様々な紹介記事もネット上にはありますが、ここでは初めて訪問した学校司書の目線で、何に驚いたのかをレポートします。

 
【子どもがつながる 豊かな子どもの育ちの場】

  

 ぎふメディアコスモスは、滞在型図書館と市民の協働・市民活動サポートの機能と、貸ホールやギャラリーを持つ複合文化施設なので、対象は子どもからおとなまで多様な人々の対流を持続的に起こすことをめざしていますが、とりわけ、「子ども」と「中高生」がとても大切にされていると感じたのです。


 中央図書館のスタッフルームを出て案内されたのが、子ども司書・子どもラジオの取組を紹介したコーナーです。「子ども司書」と聞くと、1日図書館員として、図書館のお仕事体験…を思い浮かべがちですが、岐阜市の「子ども司書養成講座」は4日間にわたり、〈本と人とを結ぶリーダー〉になれる人材を育てることを目的としています。(20202021年度はコロナ禍のため2日間に凝縮)それには〈自分で考え、自分の言葉で伝える力〉を身につけてほしいと、開設当時から吉成さんや、大学の先生、司書さんたちが講師となり、読み聞かせ、POPづくり、レファレンス体験など、多岐にわたる司書の仕事を、体験をとおして学んでいきます。

(写真右端に写っているのが、総合プロデューサーの吉成信夫氏です。)

 そして講座を修了した子どもたちは、その後メディアコスモスで毎週公開録音される市民ラジオ「てにておラジオ」のなかで、自分たちが企画出演するラジオ番組に取り組みます。13分の番組が月1回流れるので、子どもたちの真剣度も半端なさそう。お話を伺っていても、ワクワクするような取り組みなので、「子ども司書は、誰でもなれるのですか?」と伺うと、これがなかなかの人気で、2022年度は20人の定員に64人の応募があり、厳正なる抽選で決めているとのこと。とにかく、形だけのイベントではないところが、ビンビンと伝わってきました。

 子ども司書養成講座を修了した子どもたちは、その後も様々なつながりを持って活動をしているそうです。
 

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