♪今月の学校図書館♪
本委員会では今年度、文部科学省の指定事業「確かな学力の育成に関わる実践的調査研究② 学校図書館担当職員の効果的な活用法策と求められる資質・能力に関する調査研究」から、授業実践を行い、公開していくことになりました。
第1回は9月27日、附属世田谷小学校にて理科の授業が行われました。
続く第2回として、10月31日に附属大泉小学校にて国語の授業実践を司書教諭と司書で行い、公開しました。
第3回は、11月12日に附属世田谷中学校で家庭科の授業実践を家庭科担当教諭と司書で行う予定です。
今月の学校図書館では、10月31日の授業実践の様子をご紹介します。
実践した授業は、小2国語「ようこそ!神話のせかいへ」です。
古くから伝わっている日本の神話に興味をもち、神話に親しんで読むことをねらいとした単元で、日本の神話を読み、神話かるたを
作るという言語活動に取り組みます。
全7時間の指導計画のうち、本時は4時間目でした。
学習材にはあかね書房刊「日本の神話」全6巻
(舟崎克彦文,赤羽末吉絵,1995)を使用しまし
た。その他、他社刊行の神話絵本も参考図書と
して用意しました。
ますは、先生作のオリジナル神話かるたで遊ぶことから授業が始まります。
学習材の図書、第4巻『いなばのしろうさぎ』をもとにして
先生が作ったかるた13枚に、子どもたちは盛り上がります。
このかるたを初めて手にしたときには、クラスの全児童が「日本の神
話を知らない」と答えており、かるたに出てくる「大国主」「みこと」「八
十神」という聞き慣れないことばに戸惑っていましたが、授業のたびに
繰り返して遊ぶうち、すっかりこのかるたに親しんでいきました。
そして本単元の後半には、自分たちで神話かるたを作っていきます。
かるたを作るためには、もっと日本の神話を読んで、話のつながりや登場人物相互のつながりに気付き、
神話の世界に浸ることが必要ということで・・・
1時間目から4時間目までは、毎時間、司書による「日本の神話」シリーズの読み聞かせを聞きます。
読み聞かせを聞いたあとは、座席に戻って、今日聞いたお話に出てきた神様やお話の感想をノートに書きます。
確認したい場面があるときには、本を手元にふり返る児童もいます。
先生と司書がそれぞれの机をまわり、児童の様子を見ながら声をかけます。
本時はシリーズの最終巻『うみさちやまさち』の読み聞かせを聞き、いつも通りに感想をノートに書いたのち、これまで読んできた全6巻をふり返って、お気に入りの神様を選び、その人柄について友達と交流をしました。
このあとは、いよいよかるた作りに入っていきます。
すっかり、日本の神話の世界に親しんでいるこの子どもたちが、どんな神話かるたを作るのか楽しみにしています。
(東京学芸大学附属大泉小学校 司書 小野寺愛美)
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