図書館探偵団

2025-11-06 08:36 | by 野呂 |

 岩崎書店の調べる学習百科シリーズから『図書館探偵団』というすてきなタイトルの本が出版されたので紹介します。

『図書館探偵団』 
 監修:野口武吾 編集・文:柴田こずえ 
 岩崎書店 2025 ISBN: 9784265086771

 子ども達にとって図書館とはどのような場所でしょうか。
 学校図書館であれば、「図書の時間などで本をかりたり、読めたりするところ」「授業の調べ学習などで活用する場所」、公共図書館であれば、「おはなし会などのイベントに参加するところ」「大人も子どももいろんな人が集まるところ」。
 大体このようなイメージではないでしょうか。

 この本には、学校図書館・公共図書館・専門的な図書館について写真を用いて紹介されています。
 また、本の分類やOPAC、レファレンス、パスファインダーなどの様々な本の探し方についてや参考図書の種類についても書かれているのでオリエンテーションなどでも活用できる1冊です。

 それ以外にも、図書館の歴史や地域の図書館のイベント(最近増えてきた夏休みに司書体験をさせる「子ども司書」などや、遊びと体験で読書を推進している公共図書館(アニマシオンや工作教室などを行っているそうです。)についても触れています。
 読めば、図書館が「静かに読書する」場所だけではないのだと子どもたちも感じるのではないでしょうか。

 そして図書館の大切な役割の1つである本を読みにくい人への支援、「読書バリアフリー」についても紹介されており、点字の本やLLブック、リーディングトラッカーなどを具体的に紹介しながら図書館の取り組みについて触れています。
これらの情報は、3・4年生で学ぶ福祉関連の授業でも活用できそうです。

 図書館について様々な視点からの情報がまとめられている1冊、ぜひ1度手に取ってみてください。

                (東京学芸大学附属世田谷小学校 司書 野呂昭子)


前の記事 [ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ]