エンターティメント小説を読むことで、「杜甫」と「李白」が身近に!
2026-04-16 12:29 | by 村上 |
『飲中八仙歌 杜甫と李白』千葉ともこ著
新潮社 978-4-10-356571-0
2026 年 2月中旬、当時本校の司書教諭で、漢文が専門でもある阿部先生から、X上で学校図書館に本を寄贈してくれるという情報を教えてもらいました。早速、附属中高の分も一緒にお願いしたところ、すぐに5冊の本が送られてきました。年度末でなかなか読めず、やっとこの時期の紹介となりますが、学校図書館にはぜひ1冊!と思える作品でした。
中学校の国語の教科書には、「国破れて山河在り」で有名な杜甫の『春望』(現在5社の教科書に掲載)が必ず載っています。しかし、現代の日本人とって、漢詩は身近とは言い難い。ましてや中学2年生には、杜甫も李白も遠い「昔の人」です。そこで、著者の千葉ともこさんが、漢詩の世界の魅力を、物語の力を使って伝えたいと、杜甫が大詩人に成長するまでを連作短編にしました。
中学1年生以降に習う漢字にはルビが降ってあり、物語を楽しむことで、李白・玄宗皇帝・楊貴妃といった中国の有名な人物たちが生き生きと立ち上がってきます。そしてこの本が、漢詩や歴史の世界の入り口になるよう、時代考証や漢詩の監修は、専門家の目がしっかりと入っているそうです。執筆当時は中学1年生だった息子さんに読んでもらい、感想を聞きながら書き上げたというだけあって、中高図書館にはおすすめです!
漢詩を学習するときには、関連本と一緒に図書館に展示してみてはいかがでしょう?
(附属世田谷中学校 学校司書 村上恭子)