『選挙、誰に入れる? ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと』
2025-02-14 16:36 | by 長友 |
今、生きていて世の中に対する不満はありますか?
近年の日本の選挙の投票率は50%台。100人いれば50人が参加する計算になるため、26人以上の支持が得られればいいということになります。少し言い方を変えると、26人「で」いいことになります。これは選挙に立候補したのが2人だったら、の場合であり、3人以上いるのならもっと少ない数の票でも当選できることになります。
選挙なんて別に行かなくてもいいじゃん、と思っている人も多いと思います。たった1票で何が変わるのか、どうせ何も変わらないじゃん。私もかつてそう考えていた時期がありました。
政治なんて難しいし、正直訳が分からないし……、と思っている人に読んでほしい一冊です。『選挙、誰に入れる? ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと』宇野重規監修(Gakken,2022)
自分自身が日本で生きていくうえでどんなことに力を入れてほしいか、どんな風に変わってほしいか、それを実現してくれそうなのは誰なのかを考えて投票するきっかけになってくれます。そもそも政治の仕組みは何なのか、選挙に行くのは、という疑問から、現代日本の暮らしや環境の課題を図やグラフでわかりやすく示しているため、知りたい課題や注目していることについての情報を得ることができます。
次回の参議院選挙は今の議員の任期満了にあたる7月にあるとされています。選挙権を既に持っている人はもちろん、年齢的にまだの人も、自分の一票の価値をぜひ知ってほしいです。たった1票、されど1票。今の政治が嫌だからこの人にはなってほしくない、が動機の投票でもいいのです。
もし最初の質問にある、と考えた方へ。不満を少しずつでも解消するための一手は自分が握っているということを、頭の隅っこにでも置いておいてくださればと思います。
(東京学芸大学附属小金井中学校 司書 長友春陽)