音楽からひろがる世界

2015-05-13 09:50 | by 吉岡(主担) |

ひびけ青空へ!歓喜の歌 板東ドイツ俘虜収容所物語 』  ポプラポケット文庫 安宅温/著 2006年 ポプラ社

この本との出会いは、全く別のことを調べていたときに出会いました。

音楽の先生と授業で行うブックトークを考えていたときです。
一次世界大戦時、徳島県鳴門市にあったの板東俘虜収容所には、たくさんのドイツ人たちが収容されていました。当時そこの所長であった松江所長は、俘虜であるドイツ兵たちを、人間的に尊重していました。
やがて、地元の日本人たちと心を通わせ様々なことが行われていきました。

この著者は、当時収容されていたポーランド人が義理のおとうさんでした。
これは、『バルトの楽園』というDVDにもなっています。

この中で、最後に解放されるドイツ人たちはベートーベンの交響曲第9番を演奏します。
これは、日本で初めて演奏されたベートーベンの第9番だそうです。


これらは、音楽のブックトークでも使おうと思いますが、小学校の歴史を学ぶ中で、第一次世界大戦のころの庶民や俘虜について習うことはないでしょう。
このような本やDVDを見ることによって、当時の様子がより身近に感じられるのではないかと思います。

                          

                  東京学芸大学附属世田谷小学校  吉岡裕子

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